公認大会にいる「イヤなやつ」になりたくない

 今回の内容は今までの記事を横断的にまとめたようなものになる。公認大会には様々なプレイヤーとマッチングする。熟練度やプレイスタイルなど比較項目は様々。大会ではSNSで見かける名前もしばしば見受けられる。参加したことがある人は大なり小なり対戦相手へ不快感を抱いたことがあるはずだ。私の体験談や注意していることを交えながら不快ポイントをあげていく。おのずと対策や反面教師として自身のことを省みることができるはずだ。

 そもそもの話、何故気を付けなければならないのか。「別に友達をつくりに参加しているつもりはない。多少横柄な態度でも問題はないはずだ」とふんぞり返ることもできなくはない。ただ、ほとんどのプレイヤーが自身の生活サイクルの隙間を縫って公認大会に参加している。休日や退勤時間、生活圏内などで参加する店舗や曜日は自然と決まってくる。そうすると顔見知りもしくは見たことがある人がだんだんと増えていく。友達・仲間ではないが、「見たことある人」という希薄だが確かなコミュニティができる。そこに飛び込むわけだから、ある程度の評判は生まれてしまう。さらにはだいたいの店舗では既存のコミュニティに飛び込むわけだ。やはり自分の耳には届かないが悪評は共有されることもある。社会性の必要を実感している人は村八分にならないように立ちふる舞う必要があるだろう。
 また、プレイヤーとして熟練度を高めたければなおのこと注意する必要があるだろう。カードゲームは一人ではできないし、集合知を作り出すことができる環境はゲームの理解度が進む。問題は身内に悪評ないしは気になる態度をする人間がいる時かもしれない。自浄作用のある集団であれば指摘や注意が飛び交ったり、いつの間にか疎遠になったりするのだろうか。私自身そこまで混みあった経験を趣味でしたことがない。ふわっとした人付き合いしかできないことにちょっとした自分へのあきらめにも似た辟易とした感情を抱いてしまう。
 本題に入る。ここでは公認大会の場面にそって重箱の隅をつついていこうと思う。

①    店舗を訪れる
 もしかしたらここがピークなのかもしれない。カードゲームを趣味としていると耳にする「清潔感・異臭問題」だ。「風呂に入ってこい!」「服をちゃんと洗え!」「服を定期的に買い替えろ!」と至極当たり前な回答である。その人の生活臭は自分自身では気付きづらい。どこまで修正できるのだろうか。こんなことを書いている私もひょっとしたら…と他人事ではない。解決策はあるのだろうか。もしかしたら他人事として捉えないことなのかもしれない。
 
②    マッチング発表
 まずは挨拶。これから30分近く向かい合うのだ。挨拶したって損することはないはずだ。悲しいかなこれができない人もいる。おそらく何も思っていないのだろう。この人は相手から挨拶されなくても何も感じないのかもしれない。

③    対戦準備
 自衛としてもイカサマを疑われないようにしなければならない。本人はそのつもりがなくても積み込みを噂されるようなことは避けるべきだ。疑わしいことをしてはならないし、疑った方ではなく疑わしいことをした方が悪い。「李下で冠を正さず」だ。私は必ず対戦相手の目の前で2種類のシャッフル方法を行う。中入れ(ファロー)→7切り(ディール)→中入れ(ファロー)という順番行う。それぞれのシャッフルの注意点はより詳しくまとめられた記事や動画があるはずだ。まる投げのようになるがそちらをチェックしていただきたい。最近は以前のように相互シャッフルを解禁しているタイトルもある。相手のデッキをファローする時は一言あっていいだろう。もっとも私は断る相手におかしさを感じてしまうが、そこは「ではどのようにシャッフルすればいいですか?」と尋ねてトラブルを回避すべきだろう。その時点で「おや…?」と引っかかりができてしまうのは事実だ。
 ここで少し会話を挟むこともある。相手の態度次第では控える。やや空気読みゲームになるだろうが、まずはこちらの門戸を開くふるまいをすべきだろう。

④    対戦中
 ここからは私も細かいと思うので、ざっと箇条書きにさせてもらう。あくまでも私の主義をあげているのであって、相手に強要しているわけではないと承知していただきたい。

・対戦時間を考慮し「USEDマーカー」など非公式の物品を用いない
・相手のカードを扱う時は丁寧に、指定する時など爪でたたくのはもっての外
・対戦中は手を見えるところへ、膝の上など見えないところへ置かない
・考える時、謎の魔法陣を書くのもほどほどに
・遅延ではないとアピールするために「考えます」の宣言はする
・テキストの宣言はある程度簡略しながらもポイントはおさえる、すべて読み上げるのもだるい
・盤面はできるだけ整理する、お互いに見やすいように
・貧乏ゆすりなどの悪癖はしない
・相手のプレイすべてに返事しなくてよい
・カードを盤面に置くとき、べちんべちんと音を立てない
・事故でデッキがまわらなくてもイライラしない
・負けてもイライラしない
・対戦中に隣の知り合いと話さない

⑤    対戦後
 勝者にしろ敗者にしろ、相手への敬意を忘れてはならない。訊かれてもないプレイやデッキへの指摘ほどおぞましいものはない。感想戦かくあるべきは別記事で細かく書かせてもらったのでそちらを見ていただければ幸いである。店舗やタイトルによって勝敗報告など異なるかもしれないが、ペンはしっかりと持参したいものである。

 今回、書きながら自身を振り返っても怪しい点はある。マナー・礼儀にも触れる話題ではあるだろう。漠然とした「いい人」というよりも明確に自分自身の制約を羅列すると見えてくるものもあるのかもしれない。相手に強要する者でもなく、黒白とするものではないが、自身の心掛けは必ず何か実になるはずだ。

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