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2024/5/26

わたしの父と母は、
近くのカレーショップで
初めてデートしたらしい。

新婚旅行はフィンランドで、
雪景色に包まれた二人が写る写真が
アルバムの中に入っていた。

何十年も連れ添えば色々な事が起こるだろう。
でも当時のわたしはそんなことを
想像する力も持ち合わせておらず、
物心ついた時から二人を許せずにいた。

あの頃のわたしは完璧主義だった。
全て完璧でないと、許せなかった。
人のことも、自分のことも。

あれから何年経ってか、
29歳のわたしは腰を痛めて、
とんでもなくゆっくりと道を歩く。

こうなったのも自己責任だ、と
自分を非難すればするほど、
自分の中で叫び声が大きくなる。

悲しくてもどかしくて全てが嫌になる。

誰かの助けになることで自分の
存在意義のようなものを
見出していたのかもしれない。

今は誰かに頼りたい。心から。

どんなに完璧に見える人たちだって
完璧ではないし
どんなに完璧じゃなく見える人たちだって
実はそれで完璧だ。

だからこの世界は矛盾に溢れていて

最近は自分の言葉がネットに散らばった
誰かの言葉を羅列したみたいに見えて
虚しさを感じることもある。

なんでも手に入る時代に、
心に響くものはなんだろうか。

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