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モチベーションを上げる上司の一言 その3

前回は給料10%アップの話でしたが、その続きがあります。

私の部門で100億円の売り上げ(利益その他など)を達成したのは、
事業部の目標の一部で、実は200億円というが事業部の目標でも
ありました。

結果として他部門も頑張りきり、その200億円の目標も同時に
達成したのでした。

そのY事業部長は、Growth 200/2000というものを掲げていました。

「2000年に200億円の目標を達成したら、事業部の約80名全員
(派遣社員含め)を本社のあるオランダとヨーロッパへ連れて行くと」

今の時代でしたら、おそらくは出来ないか、そんなことを言う
事業部長なんていないでしょう。

そして、その年は事業部全員が目標達成の為に全力を注ぎ、遂には達成したのでした。それはそれは皆必死でした。
頑張り方は、もう馬の目の前に吊るされたたくさんの人参です。

やれば出来るんだ、というのが印象でした。

そして結果として、全員オランダを含めヨーロッパへ研修旅行と
(称して?)行く事ができ、しかも部署関係なく好きな人とグループを
組んで行って良いと言う事でした。

実は、更に全員のボーナスも一律上がり、さらには全員に均一で
30万円の上乗せをしてくれたのでした。

次年度の夏のボーナスだけで、内緒ですが380万円ほど貰ったのを
記憶しています。

(バブルがはじけたかなり後です)Yさんは、大きな声では言えませんが、計画された利益を達成したら、それ以上の利益はどうせ法人税で消えて
しまうので、社員の為に使った方が社員のモチベーションアップに繋がる、という考えの人だったのです。

社員にとっては、こんな嬉しいことはありません。
稼げば稼ぐほど、頑張って結果をだせば、自分にフィードバックされる
のですから。

でも、思うにこれが本当は会社の本来の姿ではないでしょうか?
稼いでも利益は会社に溜まるだけで、それほど昇給には反映されず、
社員の満足度(ESです)は上がらない。
これでは、会社のために命をかけて、首をかけて仕事をしようと
いう気にはなれません。

いま企業の内部留保は、財務省の発表によると、2022年度には555兆円
あります。会社は一体溜め込んだこのお金を何処に使おうとしているのでしようか?

話しは戻りますが、Yさんのような人がいて、頑張れば報われるんだと
分かると、本当に人は嬉々として働くようになります。

もちろん仕事はお金だけではないとは分かっていますが、やはり貰える
ものは貰ったら嬉しいものです。

しかもこのYさんは、社員との約束をきっちり実行してくれたのですから。

訳のわからない言い訳をいって責任を果たさない、無責任経営者とは
訳が違います。
性格は変わっていますが、「約束は守る」これは社員のモチベーションに
モロに直結することです。

次回は、「器の大きい」上司の話です。

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