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永久運動


宇宙空間は、星以外は、ほとんど真空で、
しかもその空間は、とてつもなく大きく広がっている。
また、物質がないから、摩擦もない。

だから、燃料の尽きた宇宙船は
その速度を保ったまま
永久に運動し続ける。

これは、「外から力が働かない限り、
物体は、以前の速度を(静止も含める)保つ」
という慣性の法則の一例ですが、

永久に、空間のある限り、動き続けるということが、
半ば信じがたく、
あり得ない永久機関を想像するけれど、

物理的に言っても、そこには何の矛盾もない。
というのも、エネルギー消費というか、
物理で言う仕事は、力と距離の積であるから、
外からの力がない限り、つまり、摩擦力がゼロであるがゆえに
仕事はゼロ、エネルギー消費もゼロで
燃料の尽きた宇宙船は、
永久に空間を旅し続ける。

1977年に発射された
地球の情報を積載した無人宇宙探査機ボイジャー2号は、
太陽系を脱出して、
今も飛び続けているが、
途中、何かに衝突するか、引力等に巻き込まれない限り、
これも永久に運動し続ける。

何という自然界の不思議だろう。

動くとは何か、
言い換えれば、
空間と時間と物体の根底に横たわる
究極の謎についての端緒が
こんなところにも開かれているような気もする。

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