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「越後線:柏崎〜吉田」について私なりに雑感してみる。

これがnote初投稿(笑)

初めまして。山貴、と申します。

私は地元の新潟にて地域の魅力を発信することを目指している50代です。 私事、前々から気になっていたnoteとはなんぞや?と思っており、せっかくだから試し書きをしてみようと思い登録してみました。

その前に「お前は何者だ?」と思われるでしょうが、その辺りはnoteを使ってみてしっくりきたら、プロフィールとか私が目指していることなどを色々バラしていきたいと考えていますので、どうかよろしくお願いします。

挨拶は軽くこのくらいにして・・・

基本廃止でいいんじゃない?

さて7月28日にJR東日本が「平均通過人員2,000人/日未満の線区ごとの収支データ」を発表した。この手のデータはJR西日本が発表されて以来地域交通とは何か?的な形で取り出される形で鉄道に興味・関連従事を持っていう人たちに衝撃を受けたが、JR九州も発表しついに「JR東日本お前もか」といった感じをしている。

その中で我が居住地付近でも2路線が該当した。

・越後線 柏崎〜吉田(49.8km) 営業収支▲1,219(百万円) 営業係数1,735
・弥彦線 弥彦〜吉田(  4.9km) 営業収支▲   129(百万円) 営業係数2,107

平均通過人員2,000人/日未満の線区ごとの収支データ(2020年度):JR東日本

さてその越後線の柏崎〜吉田について今回は書いてみたい。早速だが結論から書いてみる。結論に結びつけるために以下の3つの選択肢があげられる。

  1. 柏崎〜吉田の全区間廃止

  2. 電化設備を取っ払って柏崎〜吉田の全区間第3セクター化

  3. 分水or寺泊〜吉田は存続 柏崎〜分水or寺泊は廃止

この3パターンを挙げたのだが、私は「1.の廃止」で構わないと思っている。ただ「1.」が本当にいいのか3.である部分廃止がいいのかは正直悩み中である。

所詮マイカーには敵わない

さて、よく鉄道ファンなどからこういった議論がある場合に「鉄路を残して欲しい!」という意見が散見される。たしかに乗り鉄と言われるファンの方からしたらあの田園地帯は最高の雰囲気だ。旅情を醸し出してくれる。

またなんでも一部の鉄ヲタさんが一筆書きチャレンジをするのに越後線のこの区間は必須なのだそう。

しかし営利企業であれ国営企業であれ、単年度12億1900万円の赤字は見逃せない金額だ。普通に考えて企業が12億1900万円を損失し続け放置する姿は異常である。

当該区間は大きな都市を通っていない。中間の駅がある出雲崎町は令和3年度で4,233人(R3.3)で、刈羽村は4,380人(R3.11)。長岡市の寺泊&和島地域で12,270人(R4.8)で、柏崎市西山地域は4,928人で荒浜地域が4,297人で西中通地域が5,926人(R4.7)。
単純比較ができないが仮に全部足すと36,034人。約50kmの路線に3万6千人程度の人口でしかいない路線なのである。

またこの区間を走っている国道116号は国土交通省北陸地方整備局直轄の国道である。信号が極力設定しておらず、信号設定区間は部分的に片側2車線の道路になっている。そのことから新潟から長岡を通らずに上越・富山方面に行く国道8号のバイパス機能・短絡線機能も果たしている。
さらに西山地域に北陸自動車道西山インターチェンジも存在する。北陸道や関越道につながる交通結節点もある。

これでは住民は鉄道を選ばないのは当然の心情といえよう。マイカーならドアtoドアなのだから。
行きたいところもフレキシブルに対応できるしなにしろ時間に制約がほぼない。子連れであれば疲れたら寝かしつけられるし、ミニバン限定ならDVDを見せることができる。老人なら余計な歩行が要らなくなる。

従って時間に制約のあるバス〜鉄道など使うはずがない。使わないから運行本数も少なくなる。少なくなったらさらに乗らなくなる。空気輸送となる。が、電化施設などの固定費はかかり続ける。そのようなものだから前述の2.
である第3セクター化による鉄路存続はお勧めできない。

鉄道が必要な層とは?

従って「もうマイカーには敵わない」のだ。

ならマイカーに敵わないなら敵わないでそれに対応する地域交通が必要である。

一番いいのはパークアンドライドから派生している「キスアンドライド」なのだが、現役世代は休みを取ってまで子供や高齢者の送り迎えがなかなかできるわけではない。また一時期発生しかけていた「アワカー」(地域の手の空いた人間が地域の人の運転手をすること)と言う考えも白タク議論が発生して頓挫してしまった。だがタクシーは値段が高い。

ならば新潟県三条市が導入し始めているデマンド型交通なんてのはどうだろうか? フルデマンド型となればタクシーの違いが分からなくなりそうだが、対応できなくなればヘルプとしてタクシーが来ることもできそうだ。

おっと、話が長くなりそうなのでこの辺でデマンド型交通についてはそろそろやめておこう。

さてそれでも鉄道が必要な層が存在する。それは高校生だ。

選択肢の中で「3.分水or寺泊〜吉田は存続」をあげたのはそこにある。分水には新潟県立分水高校が存在する。

「それを言うと出雲崎駅の近くには出雲崎高校があるじゃないか!」

と言う意見が出てきそうだが、これに対しては少し異論を唱えざるを得ない。
分水高校の生徒層は長岡市和島地域からも来そうだが、大方燕市方面からやってくるケースが多い。事実分水高校は現在の燕市だ。
しかし出雲崎地域は上記に示したとおり圏域3万6千人の人口を捕くる部分の中心域だ。それだけで鉄道が必要だとは思えない。
また長岡市与板地域にある「新潟県立正徳館高校」は鉄道空白地間だ。鉄道空白地域に高校がある例があるため特例は認められない。

また吉田で乗り換えの必要が出てくるので利用価値が低いのだが、南吉田&粟生津は旧吉田町であることから、北吉田駅前の吉田中学校に通うことになる。その生徒たちのために存続はあり得る話である。

もちろん今後の運用によりその区間でさえも廃止というのも考えられる。従って完全に有用とは言い切れないが、この区間に限ってはまだ残せる範囲の余地があるのではないかと思っている。

さて、ここで部分廃止した場合のシミュレーションを・・・と考えたが、少々長くなったので今回はこれで終わりにする。気が向いて準備できたらまた続きを書こうと思う。(了)

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