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日本の基幹ロケットが国際競争で、戦っていけるようになるためには

H-ⅡAでUAEの探査機「HOPE」が打上げられた際、正直思ったのは、「やっとこれで商業打ち上げ3件目だな」ということだった。
もちろん打上げが成功したこと自体は嬉しかったが、国際競争力というもので見るとまだまだ日本が劣っていることが分かったからだった。SpaceXの打上げ中継を見慣れていた私にとって、失礼だが、三菱重工さんの打上げ中継は味気ないものでしかなかった。
このようなことから、薄々昔から気付いていた日本の宇宙開発に関する危機感を強く持つようになったのだと思う。
そして私は、日本の基幹ロケットが国際競争に勝っていき、海外からの商業打ち上げの受注をどうしたら取っていけるのかということを素人なりに考えてみた。

他国のロケット打上げサービスと比べた時の日本の問題点について

私が考える現在の日本のロケット打上げサービスの問題点は、「衛星運搬日数が比較的長い点」、「ロケット1機当たりの打上げ費用が高い点」、「打上げ時の衛星への負荷が高い点」、「宇宙開発が好きな人以外でもインパクトが与えられるようなものが無い点」、が挙げられる。

その解決案について


まず、「宇宙開発が好きな人以外でもインパクトが与えられるようなものが無い点」についてに対しての対策は、SpaceXのように、オンボードカメラを生放送と同時に配信できるようにするだけでも、宇宙開発好き以外の人達の評価も変化することで、一般企業からの打上げ受注ができるのではないかと考えた。しかし、調べて見ると、実はあのSpaceXの打上げ時のオンボード映像は、多数のデータ中継衛星を利用して配信しているらしく、過去日本には、「こだま」と呼ばれるデータ中継衛星もあったが、2017年8月5日に運用を終了しており、現在日本には、そのような役割を果たす衛星がなく、実現するためには、新規のデータ中継衛星を複数機打上げを行う必要がある。

次に、「打上げ時の衛星への負荷が高い点」に対しての対策だが、H-ⅡAの30号機で実証した「衛星搭載環境の緩和」を利用すれば良いと考えた。

次に「ロケット1機当たりの打上げ費用が高い点」についての対策だが、これに関しては、単純に、打上げ回数の増加によって解決するのではないかと考えた。打上げ回数の増加を図るための方法として、キューブサットなどの超小型衛星のみの打上げ、複数衛星の同時打上げが考えられる。

最後に「衛星運搬日数が比較的長い点」についてだが、まずこれを見て欲しい

UAEの探査機「HOPE」の場合(MHI)

4/20 UAE 発送準備開始
4/22 中部国際空港着
4/24 種子島波間港水切り
4/25早朝 種子島宇宙センター着

日本の探査機「みお」の場合  (Arianespace)

2018/5/1 スキポール空港出発(オランダ)
2018/5/2 カイエンヌ空港到着(仏領ギアナ)
2018/5/2 ギアナ宇宙センター着

といったようにギアナ宇宙センターのような海外の射点だと空港に到着後、その到着した日のうちには、宇宙センターに到着しているのに対して、日本の場合、空港到着後3日かかって種子島宇宙センターに到着している。このような些細な違いが、国際競争力に影響を及ぼしているのでは、ないかと考えた。このことを改善するためには、少々強引かもしれないが、種子島空港の滑走路を現在の2000mから多くの貨物機が離着陸する成田空港や、中部国際空港と同程度の3500mまで延長することで、衛星を直接種子島まで、輸送できるようにすること、航空便に比べて安価な船便で発展途上国などの打上げ機会を提供ために、種子島宇宙センター内に港を建設することがあるのではないかと考えた。

このような対策を取ることで、現在よりも国際競争力のあるロケットになるのではないかと、素人ながらに考えてみた。


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