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陸上日本選手権〜日本新記録誕生の瞬間を見てきた!


年に一回の陸上の日本選手権。スポーツ大好き先輩と大阪・長居陸上競技場まで観に行ってきました。

毎年6月ごろに開催される日本選手権は、文字通り各種目の日本一を決める大会。
そして、今年8月にハンガリー・ブダペストで行われる世界陸上に選ばれるための、記録と結果を同時に求められる重要な大会となっています。

何年か前までは、毎年いろんな都道府県での開催でしたが、ここ何回かは大阪開催が続いています。
長居のトラックは“高速トラック”と呼ばれるほど好記録が出る確率が高いそうで、日本陸連の方針として選手のためにそうしているんでしょうか。

僕も大阪でやる時は基本的には足を運んでいます。


お目当ての男子100m決勝は18:30頃ですが、昼の12時に長居に集合しました。
基本陸上のチケットは、開場時間からは半券があれば出入り自由で、席も決められたエリア内であれば自由席です。
なので好きな時間に入れ、好きな席に座れ、好きな種目を見ることが出来ます。
今回買ったのはS席(5,500円)で、ホームストレートに近い席です。

なぜ僕らが早めに入ったかと言えば、自由席であるがゆえに“いい席”が取られてしまうからです。
“いい席”とはどこか。それはゴール付近の席です。

ゴールの位置は同じなので、どの種目もそうですが、何より一番の人気種目100mの決着の瞬間を目の前で観たいもの。

「ゴールの近くに座れないかも」と、一抹の不安を抱えながらも行ってみると、、、

よっしゃ!

奇跡的に絶妙な位置に2席空いてました!
ラッキーすぎると思ったと同時に、昼過ぎでもこの埋まり具合か、、と100mの人気ぶりを実感しました。

いい天気


この日の目玉種目は100mだけではありません。
大トリの男子100mの前にある、男子110mハードル決勝と、女子5000m決勝です。

男子110mHは日本記録保持者の泉谷駿介選手と、前日本記録保持者の高山峻野選手の一騎打ちが見もの。
泉谷選手は2021年東京オリンピックで、決勝進出まであとわずかまで迫った選手です。

女子5000mは、今や陸上界のヒロイン・田中希実選手が出場。
1500mでも優勝を決めた田中選手は、2年連続で1500・5000の2冠を目指します。日本記録保持者の廣中璃梨佳選手がどう食い下がるかに注目です。

この時間はNHKの中継が入るということで、注目種目を最後の男子100mに寄せたことから、これらが陸連の“推し種目”だということがわかりますね。



一般成人の種目の前に、パラリレーや、U-20世代の各種目が行われます。
それらを観たあとは、ゆるキャラたちの着ぐるみ競争なども行われたり、入場者に配られた空気入れて叩くやつをみんなで音楽とともに叩いて盛り上げよう!といったイベント的要素もありました。
一昔前はそんなん無かったと思います。

大阪が本拠地のチームのマスコット、
日本陸連のマスコット、大阪万博のマスコット



野球やバレーボールやバスケットボールなどの試合でよく見る、お客様参加型の催しを仕掛けるなど、来場客に楽しんでもらおうと頑張っている姿勢を見て、もっと陸上人気が出たらいいのになと改めて思いました。




タイムテーブルの時系列は前後しますが、女子5000mは、田中希実が見事2連覇を達成。
前評判どおりの際立った走りで序盤からトップに立ち、ラストスパートでみるみる後続を突き放し、圧巻の勝利でした。

女子5000m
田中選手のインタビュー


世界陸上参加標準記録には及ばず、この大会で内定は決められなかったものの、出場できた場合は大いに暴れてほしいです。


男子100mは、坂井隆一郎選手が10"11のタイムで悲願の初優勝。
高校、大学、所属チーム全てが地元大阪の選手で(大阪高校、関西大学、大阪ガス)、「大阪で勝てたことがうれしい」と、試合後のインタビューで涙を流す場面も。

スタート前
坂井選手のインタビュー


2位に東洋大学2年の栁田大輝選手。
この選手は、高校2年生の時から4年連続で決勝に進出している怪物的存在。
今回の調子の良さを見ても、正直栁田選手が勝つと思っていました。
これからまだまだ伸びしろがあると思うので、頑張ってほしいです。

3位に東京オリンピックの4×400mリレーメンバーの小池祐貴選手。
今年からアメリカに本拠地を移した彼も手堅く表彰台に。いまだ100mでは王者になったことがないので、来年以降目指してほしいです。

残念だったのはサニブラウン・アブデル・ハキーム選手。
連覇がかかっていた今大会ですが、スタート時に足が攣るアクシデントに見舞われ最下位に。
おそらく世界陸上の出場自体は固いと思うので、本大会までに調子を上げて、去年のオレゴンでの7位以上の成績を残してほしいです。

入場の時のサニブラウン選手


実は男子100mは10年以上連覇が達成されていない、全体のレベルが高い種目。

この10年でチャンピオンになったのは、サニブラウン(3回)、桐生祥秀(2回)、山縣亮太(2回)、ケンブリッジ飛鳥(1回)、多田修平(1回)、高瀬慧(1回)の6人です。毎回誰が勝つかわかりません。
それだけにサニブラウンには期待していたので残念です。

そして毎回言われる9秒台での決着ですが、実は日本選手権で9秒台が出たことは今まで一度もありません(大会記録は2019年サニブラウンの10"02)。
今回も期待しましたがやはり出ませんでした。
人生で一回くらいは“生9秒台”をこの目で見てみたいものです。



そして、この日の最大のハイライトは、男子110mH決勝でした。
今季絶好調の日本記録保持者、泉谷選手が自身の記録を塗り替える13"04の日本新記録を達成しました。

男子110mHスタート前


いや~興奮しました!
日本記録更新の瞬間を生で目撃したのは、記憶する限り初めてだったからです。

日本新記録誕生の瞬間、沸く場内
泉谷選手のインタビュー


今、男子110mHが陸上界で一番アツい種目だということは、直近の歴史を少し理解してもらわねばなりません。


110mHのこれまでの日本記録は2004年に谷川聡さんが記録した13"39で、長らく破られていませんでした。

しかし、2018年に金井大旺選手(現役引退)が13"36の日本新を出します。
次の年、2019年に高山選手が13"30、13"25と2回渡って更新。
その後2021年に金井選手が13"16とまたまた塗り替えます。

金井、高山の2強時代突入か、、と言われていた矢先の2021年日本選手権。

この2人を押し退け優勝したのが、当時大学生の泉谷選手でした。
しかも13"06の日本新記録。

日本記録更新の順番で言うと、

金井→高山→高山→金井→泉谷といった感じ。

マンガのような群雄割拠ぶりです。
今や男子100mよりもレベルが高く、世界陸上の標準記録を超えている選手が複数名いるのです。


今回2年ぶりに同じ長居で行われた決勝の舞台で自己の持つ日本記録を更新した泉谷選手。

しかもこの13"04という記録は今季世界2位の記録なんです!
これだけ覚えていて欲しいのは、今最もメダルに近い陸上トラック種目は男子110mHなんです!

この熱量伝わってますか?笑

なぜこの種目がこんなにレベルが高くなったのかはわかりませんが、少なからずいいライバル関係でお互いを高め合えているからでしょう。
もっともっと高め合って、日本人初の12秒台に到達してほしいです。




とにかく、今年の世界陸上が楽しみになる日本選手権でした。
他にもたくさん面白い種目があるので、機会があればまた紹介したいと思います!


それでは、また!

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