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自転車で500km走るとどうなるか【Festive500 and Tokyo-osaka517km】


2010年よりRapha(イギリスのサイクルウエアブランド)が実施しているイベントで、欧州や欧米でホリデーシーズンとなるクリスマスから年末にかけて(12/24-31)の8日間で500km走りましょうという企画。寒いと走らなくなるからっていうテコ入れ、いわゆるキャンペーンというやつで日本風だと土用の丑の日みたいなもんでしょう()。
企画は今年で11年目ということで、日本のサイクリストにも受け入れられてて、多くの人が楽しんでいますね。

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概要
8日間で何回500km走れるか、というイベントと間違えたわけではない
が、なにか面白いことをやってみようという趣旨でやってみたというふわりとした感じ。
なかなか社会的にハードコアな状況の中、転んでもただでは起きないってことで、今だからできることってことで色々やりました。目標がないなら作ろうってことで。
FESTIVE500は時差の関係で世界に先駆けてクリアできるねって話から500km一気に走ろうということになり、身近な場所の千葉県一周、通称チバイチをやりました。
ビワイチやカスイチ?とかは日中で完走できるのでポピュラーですが、チバイチは530kmあるので結構頑張らないと1日で走るのも難しいので全然流行っていません。
まあ土地勘あるし... ってことで気軽に行ってきましたが、結果から言うとかなりきついチャレンジになりました。

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比較 / 東京-大阪 VS チバイチ

11月15日に実施した国道1号の東京起点から大阪起点を結ぶライドがちょうど500kmだったので、チバイチと比較してみましょう。

コースプロフィール比較
▷2020/11/15 TOKYO-OSAKA (最短ルート)517km-4291mup/18:07-AVE28.6km/h-9995kcal
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▷2020/12/24 CHIBA-ICHI (RX Ver)501km-1700mUP-16:18:07-AVE.30.7km/h-9032kcal

データ上は圧倒的に東京-大阪が厳しいと思われるだろう。しかし実際にはチバイチのほうが10倍きつかった。ていうか、ほとんど同じ距離なのか、千葉でかいね。

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検証

▷チバイチの距離
これは問題なし。8月から月一で300km以上は走ってたし、あまつさえ500km一度走っているので余裕をもって挑めた。しかしひと月のうちに2回500km走るなんて生涯やらないだろう。

▷寒い
季節こそ同じようだが、東京-大阪は季節外れの温暖な1日に対して千葉では体感温度が実際の気温よりも低く感じたのでコンディションはよくない。日中は曇りがちで体感5-10度前後だっただろうか。予想外の空腹に失策を講じるのは後述する。

▷チバイチは休めない
データ通り平坦中心。よってペダルをつねに回している必要がある。止まると時間だけが過ぎていく。峠があると上って下りがあるので走りに抑揚があるのがいいんだろう。風からの逃げ場がないのは辛かった。向かい風や横風で体力を奪われた。

▷同行者
東京-大阪は完全ソロ。出だしの不安はあるが、振り返ると意外にも気楽に走っていた。
一方で今回のチバイチは高岡と2名。これ以上ない心強い相棒とペアで走るが、コンディション低下により運動能力がかけ離れていたことも、相手の消耗を激しくしたしこちらのダメージも大きい。3人だったら余裕があったか。

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▷何が起きたか
東京-大阪/寝不足。晴天で暖かい。腰痛に悩んだが、走行中は気にならず。とにかく長い。風も穏やかでずっと晴れ晴れ。マイペースで最後まで失速せず。あまり補給もとらず。サポートあり。
なぜか気持ちよく走れた印象。翌日の痛みもあまり感じなかった。
補給食も最低限でこなせていて、いいイメージしかない。
ソロが気楽と言っておきながらだけど、サポートのタイチ、トモちゃんが断片的に見守ってくれていたのはどこかで心の支えになってたんだろう。

チバイチ/寝不足。曇りのち晴れ、寒い。日中はとにかく眠い。腹が減る。膝痛。路面が悪い。早く終わって欲しいと思いながら走る。サポートなし
2人ということで飽きることはなかったが、風に翻弄されたライドだったか。追い風の恩恵をちょっとしか受けられずつねに向かい風か横風というイメージ。路面もツギハギやひび割れなどが多いのは仕方がないが、手首と腕に残る筋肉痛は路面由来だろう。
腹が減りすぎて、過信もあってやや食べ過ぎとなり消化不良。いわゆる補給失敗。

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朝からインスパイア系かよってくらいHARAHERI。これが元凶と言われるくらい今回のライドとの相性は最悪だった(味についてはとても良いです)。

で、中盤に一気にコンディションが崩れて、吐瀉するなど失態を犯し、ペースダウンの要因を作る。こんなこと初めて。でもベテランとしては情けないかぎり。高岡には迷惑をかけた。ごめん。
そしてとにかく眠い。高岡も同様に強い眠気を訴える。それぞれタイミングがずれていたのでなんとなく対応してたが、後半で同時に眠気が訪問。これには参った。
まさに脳がNo-と,,,っていうのは冗談でなく本当で筋は問題ないのに、突然の眠気や倦怠感で踏めなくなる。で、しばらくするとケロッとよくなったり。そんな数十分で筋繊維の損傷は改善せんだろって。意識と脳は連動してないんだなってことがわかる。んースピリチュアル。

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久しぶりにパンクも。チューブの劣化でタイミング悪くバーストって、なんで今日かよ。コンビニ買い物中に。

イベント以後
東京-大阪/
翌日は意外と元気で、気になるのは腰痛くらい。3日目にノックダウン。徐々に回復して5日目には通常レベルのライドを再開。

チバイチ/翌日は両手首の腱鞘炎、左手指の捻挫(曲がらない)?。大胸筋と二の腕が筋肉痛。肋間筋あたりが呼吸すると痛い。坐骨のあたりは筋肉痛。そしてQOLがぎりぎり低下しない程度の腰痛ナウ。予断は許せず。。

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やはり天候状況がライドクオリティに大きく影響を与える。とくに夏・冬シーズンの最盛期にベストな走りをするのは難しい。もうひとつは精神状態。こんな時期にやるなら、ベストに近いコンディションを引き出せる念入りな準備が欠かせないっていうのは書いてて当然だな...なんて思うが、やっぱりどこかでナメてたんだろう。360kmほどで大失速はシナリオにはない。ごめんチーバくん。

チバイチは正直推奨できないけど、ちょっと背伸びして達成できることを頑張って成功させるってすごく自己満足としては良い。こんな社会状況の中で楽しさや生き甲斐を見出せるって意味ではアリなんではないかな、と。

来年も引き続き面白いことやってるな〜って思ってもらえることやっていきましょうかね。
良いお年を。

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