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個人および組織の創造性を回復するプログラムの種のメモ

アドラー心理学の「嫌われる勇気」を再読した。この本はこのnoteを読んでくださっている方の多くの方が読んだことがあるものと思う。今回の再読は結構熟読している。

この「嫌われる勇気」を(個人的な)きっかけに様々な方と情報交換させていただいた。

そのような中での散文的な気づき事項を現時点のまとめとしてお届け。大枠としては、アドラー心理学の枠組みを見て見ながら、創造性回復プログラムについてもメモを書く。

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「創造性」ってなんなん...と思いつつも、手放したくないテーマ。今までも関連するテーマでいくつかのnoteを書いてみている。

1.  嫌われる勇気(アドラー心理学)

この本に出会ったのは2017年4月23日。とても面白い本だとその時にもメモを書いていた。頭の片隅に常に気になっていながらも再読することなく3年が経ち、2020年8月となり再び手に取った。とてつもない本だった。

読書する意味の一つに、本で得た知見を実際に何事かに活用することが挙げられるが、この「嫌われる勇気」もその類の本だろう。

現状、記載されている内容を構造的に書くことができないのだが、断片的であるが、いくつか衝撃的だったことを記載しておく。字面だけ見ると、どこかで見聞きしたことがあるが、これを本当に本当に信じて実行してみると、そのパワフルさを感じ取ることができるかもしれない。

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一見、自己啓発的にも見えるが、特に目的や前提、対象で書いていることは本当のことのように見え、個人的には衝撃だった。何かの出来事に直面した時の意味づけは、本当に自分が決めているだけだし、悩むような捉え方を選んでいるのは自分でその根源には他者や他者との比較によって生まれた課題に取り組んでいるのだ。

2. 個人や組織の創造性の回復プログラム

改めて、創造性の回復プログラムのことを考えてみると、明らかに3つの取り組みの柱があるように思える。

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そもそも創造性が必要とされる活動そのものは、個別性が高く、汎用性が低い。いわば、身体性が高い状態と言える。また、対話というのは、心理的安全が確保された横の関係、コーチングなどを想定している。最後の表現と書いたのは、そもそも作ること自体を楽しむということを書いている。

最後にこの章について一点。個人の取り組みとしては、割と慣れ親しんだ切り口のように感じていたが、先日、これは組織にも当てはまるものだろうと感じたのが、個人的には大きな発見であった。

3. メンタルブロックを解除する

アドラーの話に戻るが、全ての出来事の意味づけをいまここで、しかも自分で決めることができる自由を与えられていることに気づいたことは衝撃的だった。

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ある出来事について、ネガティブというか自分を傷つけるような捉え方、例えば「やっぱり、私はxxxxだからな」ということが思い浮かんだとして、そこで思考を止めずに、その合理的な根拠を探す。すると、どこにもないことに気づく。同時に気づくのが、その捉え方の心地よさがある。中々手放したくないほどに。(もちろん、一見ポジティブである捉え方の癖もある)

重要なのは、常にポジティブな捉え方をしろということではなく、物事の捉え方に完全な自由を与えられている。だったら、自分が本当に心地が良い、前進させてくれる捉え方をするのが良いのだろうと思う。完全に技術だと思った。

これがいわば「メンタルブロックを解除する」ということなのかもしれない。そのためには目的の再設定が鍵なのかもしれない。(もっとも抽象度が高く、本質的な目的がその出来事から幸せや自由を感じること)

自分の認識の癖をアドラーは「ライフスタイル」と呼び、私のコーチは「ビリーフシステム」と呼ぶ。人間は人間の数だけ、捉え方がある。そして、その捉え方は誰に強要されたものではなく、自分が選んだものだし、選べるものなんだね。

4. スクラムという対話

現在、取り組んでいるプロジェクトには偶然、途中から参画してくれたスクラムマスターがいる。禅師のような雰囲気だ。彼だからその雰囲気を醸しているのか、スクラムマスターの経験を積むと皆そうなるのか、n=1の状態だと測りかねている。

毎日毎日、カンバンをメンバーで見て、見直し、タスクの整理を行い、実行に移る。目的、ゴール設定(終了条件)、そのためにやるべきことということをつどつど話し合いながら進めていく。

今までの会社のプロジェクトは、仕事を振り、もしくは振られ、すでに一定プロジェクトの設計を作りあげたのちに、「お前はどう思ってんの?」と聞くか、聞かれるかという進め方だった。(極端に書いてます)

実に、ウォーターホール的で、プラミッド型の関係性を前提にしたコミュニケーションだったなと思う。

note_組織開発_コミュニティが求められる理由3

一方で、スクラムは関係性は横であり、進め方はアジャイル的。その都度、メンバーが話し合い、基本合意をとった上でGOとなる。

これは、今後の組織運営上、エンジニアだけでなく、ビジネスサイド、コーポレートサイドにも導入すべき考え、アプローチだと思う。特に、組織がガチガチのピラミッドになっていない会社は、スクラムを極めることもユニークさを生み出す一つの手法な気がしています(研究中)

5. 新規事業プログラムで重要と思われること

特に創造性を発揮することが求められるプログラムで、中で起きることを完全にコントロールすることは不可能であるし、コントロールできることのみを取り組むのであれば、それは新規事業になり得ない。

ヒントになるのは、この3本柱だと感じている。創発、偶然性を促し、事業として取りまとめていく、放牧作業。

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この新規事業プログラムは、その性質から完全にネットワーク、コミュニティで実施されるべきものと感じており、創発、偶然性を生み出す土壌づくりが重要。かつ、生み出されたいくつかの事案をビジネス化していくという右脳と左脳の統合作業な気がする。また、アドラー心理学が完全に思想として役立つ気もしています。

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6. さいごに

ふと思い出して、再読をした「嫌われる勇気」から色々な偶然があって、コーチング、哲学、PM、新規事業プログラム(エコシステム)に派生した。これは必然の流れな気がするので、引き続き、具体的な取り組みを行った上で、前提を壊しながら、ダブルループを回していきたい所存。

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