寛ぎを思い出して、創造性を回復しよう
失われた30年。変動する株価・為替、答えのない時代。「今までのやり方は通用しない」「とにかく変わらねば」と思うのは、国や組織単位だけでなく、個人にも共通している。
でも、その実、何から手をつければ良いのか、何に意識を向ければ良いのかは分かりにくい。
このnoteでは日頃の探索から得た「創造性を阻む感覚、促す感覚」「創造性を阻んでいる原因」「では、何をする?」のヒントになりそうなことを書いてみる。
キーワードは「緊張」と「寛ぎ・安心」。
緊張している個人と社会
ここ半年で向き合っているコンセプトの言葉を思いつく順番に連ねてみた。
こうして眺めてみると、相反するコンセプトを内包しながら、働いている。
次に個人史をキーワードで簡単に振り返ってみる。
振り返ってみて、なんとなく感じるのは「正解、将来のため、競争」という世界観を今まで、求められてきた。もしくは自分自身が求めていた。それらへの違和感。揺らぎ。
ひどく緊張していたのだと感じる。おそらく私だけではなく、社会が緊張しているのではないかとも思う。
「寛ぎと安心」という選択肢
分断、自己責任、変化、でも、答えはない。肩をすくめ、緊張しない方が無理とも言えそうな環境と感じるのは、大袈裟ではない気もする。
そんな中、最近分かったことがある。
ダンス、サーフィン、ボクシングのパフォーマンスや表現に、上達を感じたり、褒められたりした。これはなんだろうと振り返ると、共通しそうなのは瞑想を通じて育まれた、自重を感じたり、身体を緩めるスキルの向上である。
言い換えると「寛ぎと安心」という考え方であり、スキルとも言える。何かを強化する世界線ではなく、むしろ引き算がパフォーマンスを向上につながっている。気づき、発想を促している。本来自分が持ち得ていた創造性を回復しているということだ。
ここで、「なぜ、このようなスタンスやアプローチに辿りつけなかったのか?」という問いを友人から投げかけられた。その時、とっさに思いついた3つをここでは書いておきたい。
何かが変わるきっかけになるかもしれない。
創造性を育むことが困難になる3つの理由
寛ぐこと、安心することは、身体が受け取る直感や湧き上がる感情、思考を眺める余裕を作ってくれる。それこそが個人やメンバーたちにに紐づくビジョンや創造性そのものの源泉である。頭ではわかっているが、実際に寛ぐことや安心することを優先できていない。それはなぜか。三つの理由を書く。
1.今を生きるように教育されていない
これまで常に、先の試験、将来計画の達成というように未来を軸足に今を生きるように教育されてきた。目標を設定することの重要性は否定しない。問題は目標の立て方である。真の目標(ビジョン)は今ここを味わい切ることで自然と立ち上がるものである。でも、待っていられない。だから、適当に頭で考えた目標を設定する。小さな頃から要求され、染み付いている。
2.頭の知能ばかりに注目していた
情報化社会に進んでいることも影響しているのだろうか。ペーパーテストの弊害だろうか。頭で考える、頭で完結する知能のみで評価される場面が多いため、それに頼るケースが多い。調べたことを再編集することで答えとする。全てを脳内で完結している。実際は、または本質は、身体が先、頭が後。身体で捉える現実や直感、浮かび上がるビジョンこそが先で、それを説明するのが頭である。身体知を育んでいない。
3.評価項目は個人の知力、スキルばかり
個人主義の広まりなのか。評価されるのは「個人の知力やスキル」という流れがあった。しかし、全ての活動の本質的な目的は「一つであること」「調和すること」「協力すること」である。手段ではなく、目的である。そして、その目的を達成するためには、お互いが自身そのものをさらけ出すことが必要であり、そこには「寛ぎと安心」が絶対条件である。それにもかかわらず、個人が評価される場面ばかりである。結果、寛ぎや安心から遠ざかっている。本質的な創造性から離れている。
何をするのか
個人的なおすすめをいくつか書いてみる。
まず、コーチングを受けるのも、メディテーションのワークショップを受けるのも、自然の中に身を置くのも、どれも有効だと思う。人との関わりの中で、話すことよりも相手の言葉に耳を傾けることに意識を向けてみるのも、何かの気づきをもたらす。
最も有効のことは、ジャッジメントを手放して、ただ観察する姿勢を作ってみること。自分の中に様々な考え、感情が湧き上がり、その手前には身体が反応していることに気付ける。そして、意識・無意識に置いている前提、価値観に自覚的になることが、創造性を回復する第一歩だ。
そして、私は、以下のアイデアを編集・統合することを今働いている会社で取り組めないかと考えている。
寛ぎ・安心の提供や共有
身体/感情や対話というアプローチ
デジタルや金融との融合
事業や社会づくりとしての取り組み
自然というメタファー
SINIC理論で言えば、2025年までの「最適化社会」と位置付けられている。そんな時代の中、「BtoBtoE、SaaS、Fintech」というテーマにスポットライトを当てた法人の運営に、"私"が携わるご縁をいただいたのだったら、上に書いたアイデアを大事にしたい。
おわりに
分断、自己責任、変化、答えはない。肩をすくめ緊張しない方が無理とも言えそうな社会。緊張している社会に、寛ぎと安心という選択肢を差し出し、繋がりに気づいていく、変容を促す。そんな取り組みをチームで探求してみたい。
以上、ある市民のポエムでした。
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