【コラム】 it は 対象の「わかっている側面」(臨体)
英語でよく使う単語のひとつに it があるが、これがどういう概念かわかっていると、ぐっと使いやすくなる。
it とは、話し手からみて、そのときどきの対象の「わかっている側面」をいう代名詞(臨体)である。
以下に、it の例をあげてみよう。
It's a boy. (出産で)
It's okay. (状況のit)
It's three o'clock. (時刻のit)
It's raining. (天候のit)
It is important to have good friends. (形式主語)
This is IT. (Michael Jackson をテーマにした映画名)
どれも「話し手からみて、対象のわかっている側面」を、it で表している。
しかし、それだけでは、それがなんであるか聞き手にはわからない。だから話し手はそれを説明しなおすことが多い。そうやってできたのが、上記の文例である。
われわれが英語を話すとき、自分にとって「わかっているもの」なら、とりあえず it と呼べばよい。そのあと、それがなんであるかを説明しなおすのである。
it とは逆に、「話し手からみて、対象のわからない側面」を丸ごと指したければ what と言う。「わからない側面」が時間なら when, 場所なら where などと言えばよい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?