カタカナ英語と闘うピーター・バラカン氏の叫び 1
ピーター・バラカン『猿はマンキ お金はマニ 日本人のための英語発音ルール』(NHK出版、2009年1月)
あの見事な日本語を使いこなすイギリス人、バラカン氏は30年以上日本に暮らしているが、いまだに違和感があるのが日本人の英語の発音だという。
「カタカナで書かれる外来語はもはや英語ではなく、日本語の一部になっていることももちろん知っています」5頁
というバラカン氏だが、カタカナ文化にモノ申す氏の姿には、悲愴感さえただよう。
本書のおもしろいところをピックアップ pick out してみよう。
■語尾の[i]は、弱く短く発音すべし。
日本語の「い」は「英語の[i]よりもかなり強い」ので、とくに語尾で長めに言われると耳障りになる。70頁。
money, monkey, boy, valley, volley, hockey, jockey, Jimmy
そこで本書のタイトル『猿はマンキお金はマニ』となった。
語尾が-erのときも同じで、「あ」より短くする。
manager, Dodgers, Tigers
「マネー」や「マネージャー」が英語人に耳障りな理由は、語尾が間延びし、リズムが英語らしくなくなるからだろう。
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