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watakirin
英語にも「ふりかな」がある
アルファベットは「表音文字」だという説明がよくある。
だが、この言い方は誤解を招きやすい。
ドイツ語やスペイン語、フランス語のように、つづりで発音がほぼわかる言語もある。
ところが英語の単語は、接頭辞や接尾辞のように定型的に読める部分もあるが、全体の読み方(発音・アクセント)は、つづりだけではよくわからないことが多い。
この点で英語のつづりは、ひらかな(表音文字)というより、漢字(表意文字)に似ている。
日本語の漢字は、へんやつくりがヒントになることもあるが、全体の読み方(発音・アクセント)は、見ただけではわからないことも多いからである。
だが、英語のつづりと日本語の漢字には、重要な違いがひとつある。
漢字の読みをメモするとき活躍するのが、ひらかな。これは普通のひらかなで間に合う。
ところが、英語のつづりの読み方をメモするための文字は、英語にはない。英語には、漢字のふりかなにあたる文字がないのである。
だから、英語のつづりから読み方を知るには、アルファベットとは別の記号が必要になる。そこで、「英語のふりかな」として、19世紀フランスで発明され、100年以上かけて改良されてきたのが、辞書にのっている発音記号なのである。
ふりかなが読めないのに、日本語の漢字を読むのはむずかしいだろう。
同様に、発音記号を知らずに英語のつづりを読もうとするのは、かなり無謀なことなのだ。
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