はじめは a(n) で 2回目から the?
ある作曲家が、「どうやって曲を書くのですか?」 と質問されて、
「まず、始めの部分を書きます。次に中間部分を書きます。そして終わりの部分を書けば、出来上がりです。」
と答えているのを読んだことがある。
人を食った言い方だが、ある意味で、これは正確な返答だ。ひとつの曲には、必ず始め、中間、終わりがあるから。
英語では、この既定性を the で表現し、
the beginning → the middle → the ending
となる。
音楽という概念には、 三つの the がすでに埋め込まれているのだ。
上記の作曲家は、 音楽という概念のなかですでに確立されている世界、the の世界を指摘してみせたことになる。
「はじめて出てきた語にはa(n)で、2回目から the」というような伝説?が流布しているようだが、はじめからthe で表現する、このような概念の世界がある。
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