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"area" が言いにくい!

わりとよく使う area という英単語が、どうも言いにくいと感じていた。

いわゆる「エリア」で、日本語にもなっている。

そこで、辞書をもう一度引いてみて目に入ったのが、central dot と呼ばれる記号。

見出しのつづりが、記号‐で

ar-e-a

と区切ってある。

これでわかった。

後半のeaを二重母音のようにイメージしていたから読みにくかったのだ。eとaが別々の音節になっている。「イァ」ではなく「イ・ア」なのだ。

「イァ」という二重母音は英語にはないのに、そのイメージがあったために言いにくかったようだ。

ちょっと調べてみたら、音声学の泰斗ダニエル・ジョーンズは「イァ」に似た音を二重母音と認めたらしい。ところが例語をみるとear, hear, mere, rear, tear となっており、いずれもi音とr音の前ぶれとの結合を指している(咲山正起『これで英語の発音は理解科目となる』リフレ出版、2006年、61頁)。

むしろ、英語の二重母音は / I /  に向かうもの(三つ)と / U / に向かうもの(二つ)との二種類(計五つ)があるという説明のほうが明快だ(川越いつえ『英語の音声を科学する』大修館書店、1999年、45-46頁)。

area に、二重母音はない。それをあたかも二重母音のように発音しようとすると、言いにくいのも当然ということ。

みなさんも、言いにくい単語があったら、辞書で発音記号とcentral dotをよく見てみたらいいかも。



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