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鉄道復権 飛行機・自動車からの脱却

ヨーロッパの夏はバケーションの季節。

せっかくの長い休暇、国外に向かう人も多く、その場合、たいていのヨーロッパ人は飛行機を使う。

しかし、飛行機は大量の酸素を消費し、大量の炭素を放出する。

そこで、スエーデンの若者を起点として、”長距離移動も鉄道で” という運動が静かに進行しているという。



鉄道は、炭素放出量が飛行機よりはるかに少ない。だが、鉄道は時間がかかる、冷房、食堂などの施設が不十分、料金が高い、乗り換えが多い、老朽化した車両が多い、などの弱点がある。

それでも人々が鉄道を選ぶ理由は、おもに「良心」。

はたして「良心」が、時間・費用の効率性や身体的快適性を超える価値になるかどうか。

エスペラントのような良心への訴えをふくんだ国際言語運動は、けっきょく衰退した。国連の不振にも、似たところがある。

だが、今回はどうか。

じつは鉄道のほうが効率的で快適になりうることを、経済学者や数学者や心理学者が証明してくれないだろうか。


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