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英語の名詞の単複は認識の運動の表現

英語の体概念(表現して名詞)は、単数と複数を区別して表現する。

そのさい、次の ② 以下のように、複数形のものを単数扱いしたり、単数形のものを複数扱いする場合がある。


集合複数 …複数の個物を複数扱いする、最も普通のケース。

These computers often freeze.

computers は個体の一般的存在をのべる<一般>の判断(文全体は<特殊>の判断)。


集合単数  …かたちは複数だが、全体をひとまとめにして単数扱いするケース。

Twenty years is a long time.

Twenty years は <一般>の判断。is はTwenty years を一括した<特殊>の判断の表現(文全体は<普遍>の判断)。


配分複数  …②とは逆に、かたちは単数だが内実は個物の集まりと認識して、複数扱いするケース。

The Douglas family are all gamblers.

The Douglas family は<特殊>の判断。are all gambers は family のひとりひとり=<個別>についての判断の一般化(文全体は<特殊>の判断)。


配分単数      …同種の複数のものをとりあげ、そのなかのひとつを中心に描くケース。

Elephants have a long trunk.

Elephants は<一般>の判断。 a long trunk は elephants のひとつひとつ=<個別>についての判断(文全体は<普遍>の判断)。

上記の ② 以下は、実体にかんする認識内容と形式をあえて一致させないことによって、特殊な認識の運動を表現している。その実体認識が単複いずれであるかは、動詞の単複によって表現される。

英語における名詞の単数・複数は、実体についての<一般・特殊・普遍>の人間の認識の運動を表現する形式である。

上記のような例は、あるものを同種のものの集合(複数)とみたり、全体でひとつとみたりするという認識の運動を、a/-s と動詞の単複をつかってたくみに表現し分けている。

上記のような認識の運動と表現形式に、どう習熟するか。

それが英語学習の今後の課題のひとつだと思う。

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