here, there は、話し手からみた場所しか言わない
話題にしている場所に話し手がいれば here 、そこに話し手がいなければthere 。
この「話し手」は文の話し手(英語なら”I”と呼べる存在)のことで、現実世界でそれを話している人でなくてもよい。 たとえば、
He said, "I'm here! "
ここで、”I”は 、英語世界の男性 he である。he という”I”がいるところなので、hereと言っている。
そして、hereも there も「代名詞」である。
here, there はもともと「代名詞」だから、 There is a dog in the garden. のように主語の位置に there がきたり、 from here to there のような表現が可能になる。
ただ、場所は状況(様態)にすぎないことが多いので、今の英語ではほとんど副詞として扱い、前置詞もつけず、たいてい文尾に置く。
また、here, there は話し手との関係だけで場所をとらえる概念(臨体)である。
だから、聞き手からみたときも同じ here や there になるとは限らない。
たとえば、電話での会話で、
Isn't the nurse there? (そっちに看護士はいないの?)
there と言っているのは、話し手からみて自分がいない場所だからである。 そしてこの there は、聞き手にとっては here である。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?