英語はいまも変化している whom から who へ
Economist 誌に、「whom は終わったか? Is "whom" history? 」という記事があった。
アメリカで4歳の女の子が、
「ママはときどき whom って言うけど、who だよ。whom はホントの言葉じゃないよ。mama, sometimes you say a weird word, "whom", when what you should be saying is "who". "Whom" is not a real word.」
と言ったという話から、記事ははじまる。
このごろの英語では、whom となるべきところを who ですませる傾向があることは、辞書にも書かれている。
この記事が挙げる例では、
Who'd you invite over?
Who are you talking about?
といった調子である。
whom に固執するのはインテリに多いが、彼らとて、じつは気楽な会話では who で済ませている、と記事は指摘している。
who は、話者からみて、属性に不明なところがある「人」のこと。要は、「私は今、ある人について言っているが、属性に不明なところがある」ということが伝わればよい。
だから 、とくに文頭で言うときは who で事足りる。そこで、「whom なんて、ホントの言葉じゃない」と宣言する子どもが登場するわけである。
ほかに、whom は who よりもリズムがとりにくいことも関係があるのだろう。
英語は、印欧語のなかでも格変化が大幅に縮小した言語として知られる。格変化の消滅は、whom の消滅というかたちで、今もつづいているわけだ。
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