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英語の流暢さは、 /h/ /ɚ/ /ng/ を常に潜在させることから生まれる

最近、複数の学生(大学一年生)と英語の発音練習をしていて、/ng/ の重要性にあらためて気がついた。

英語では /h/ にあたる呼吸が一貫していて、それが英語の流暢さを基底で支えているのだが、/h/ に加えて、音素 /ng/ にあたる鼻音系のひびきも常にともなっている。

また、英語の有声音(胸・喉が震える音)を支えているのは、/h/ の有声音すなわち /ɚ/ である。 

英語の声には  /h/ と/ɚ/ と/ng/ が常にひびいていて、この三つは、注意していると耳に聞こえるくらいの音量で、単語の中(なか)や間(あいだ)で顔を出す。

たとえば、" Let it go. " というとき、よく聴くと、"let" の直前にごく短い"ng"が聞こえるし、"go" の /g/  の前後にも小さな  /ng/  と /h/  が聞こえる。そして無声音には /h/ が、有声音には /ɚ/ が、背後で響いている。

"Let the storm rage on."  というとき、 storm の /m/ がもっている /ng/ のひびきが、rage の /r/ との連結をスムーズにし、 /m/ と/r/ がきれいに結合する。

英語をブツブツ切ってしまう学生の場合、 /h/ と/ɚ/ と/ng/ を持続しながら言う練習をすると効果的だ。/h/ と/ɚ/ と/ng/ を常に潜在させることで、それが潤滑油になって音素を自然につなげてくれるからだ。

/h/ と/ɚ/ と/ng/ を声の構えとして潜在させるには、舌の根元を少し上げ気味にキープし、上半身が背中から引き下ろされているような感覚を維持すると良いようだ。


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