【コラム】 なぜ第四人称はないか?
英語を習うと、第一人称、第二人称、そして第三人称とでてくるが、なぜ第四人称がないのか、不思議に思ったことはないだろうか。
それは、<この文の話し手>(”I”)という概念からみれば、あとは<聞き手>("you" )と、<話し手でも聞き手でもないもの>( " he" "she" "it" ...)の二つしかないことを、英語が発見したからである。
英語の三つの人称に似ているのが、日本語の「こ・そ・あ」つまり「指示代名詞」である。
日本語では、文の世界の話し手がいるところにあるものを指す「これ」を基準に、聞き手のいる場所にある「それ」、話し手からも聞き手からも遠い「あれ」と三分類することで、なんでも指せる。
日本語の「こ・そ・あ」と同じ<話し手・聞き手・その他>の原理によって、英語は三つの人称で足りるのである。
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