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過去形と過去分詞 なぜ同形の動詞が多いか

英語で、過去形が -ed で終わらない不規則動詞は、300個くらいだといわれる。英語の動詞は数万個あるというから、ほとんどの動詞は規則動詞であり、過去分詞も過去形と同じ -ed で終わるとみていいだろう。 

では、どうして大部分の動詞は、like, liked, liked のように過去形と過去分詞が同じ形なのだろうか。

これは、<過去と終了>というふたつの概念の、ある種の近接性からきている。

過去...話し手のいる時点よりも対象のいる時点が前であるという時関の概念。

終了...動態概念を、すでに終了しているという面からとらえかえした概念

終了(過去分詞)という概念は、ひとつの動態の内部の一側面。それに対して過去・現在・未来は、話し手のいる時点と対象のいる時点の相対的前後関係で、両者は別の概念である。

とはいえ、過去と終了は、話し手からみたとき、時間的にすでに終わった面に着目するという意味では共通している。しかも過去形と過去分詞は、文のなかで使い方がちがうので、慣れれば混乱することもない。

過去と終了は意味が似ているうえに、過去形と過去分詞が同じ形でもとくに問題は起こらない。だから英語の大部分の動詞はそうなっているのだと思われる。



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