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do の語源は「ドンと置く」(動存)

do の語源は古英語のdon。

さらにさかのぼれば、put (together), place, set の意味の印欧祖語の語根 *dheまでたどれる。

つまり do は、「置く」が原義である。(THE BARNHART DICTIONARY OF ETYMOLOGY, P.292.『英語語源辞典』研究社、382頁)

do の関連語に、deed(行為)やindeed(in+deed 行為において→じっさい)がある。act に目的意識が加わったものが do だという解説もある。(『英語語義イメージ辞典』351、132頁)

おもしろいことに、do の「置く」動作は、heave(→have)の「持ちあげる」(→保持する)と逆の動作である。

do は「どん」と置き、have は「は~」と持ちこたえる。

次のような解説がある。

「何かをくれてやるからには、歯切れのよいきっぱりとした音で言わなければ有難味がない。印欧語do(ド=くれてやる)の音はまことに歯切れのよい音である。

ラテン語のdonere(ドネーレ=くれてやる)、dona(ドナ=与えること)、ギリシャ語のdot(ドット)、サンスクリット語のdan(ダン)はすべて同じ語源のdoからきている。

doの音が「くれてやる」の意味であることは、お寺に寄進する家を檀家、養ってくれる人を旦那といい、サンスクリット語から日本語にまで入ってきている。」(山並陞一『語源でわかった!英単語記憶術』文春新書、2003年、156頁)

多くの人が感じる、dの音の歯切れのよさ。それがdo の力の源泉なのである。


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