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なんとも日本語になりにくい "girls with low self-esteem"

CBS の番組  "48 Hours"  に、アメリカの町を徘徊している未成年を誘拐し、売春させる犯罪をルポした作品があった。



見ていると気分が悪くなった。

口直しに、そこに出てきた、使えそうなフレーズをメモしてみる。

「道がわからない」とか「この辺は不案内で...」というのは、簡単に、

I don't know the streets.     

といえる。どのあたりかを指定するニュアンスで、the がある。

もうひとつ。こういう言い方が何回か出てくる。

"They target troubled girls with low self-esteem,"

この with low self-esteem は、日本語でなんといえばいいのだろう。

どうなってもいいと思っているとか、自尊心に欠けるとかいうのが近いかもしれないが、ぴったりくる言葉は思いつかない。「自分が嫌になっている」では長すぎるし、「自暴自棄」では強すぎる。

だが、「自尊心が低いために危険に気づかない」という若者の心理は国境を超えたものだから、ぴったりくる日本語表現が欲しくなる。こういうとき、新しい日本語表現が生まれる可能性がある。

きっと明治の知識人たちも、こういうもどかしさの中から翻訳語を創出していったのだろう。


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