crush と crash の違い わかりますか
英語には、cupとcap のように、uとaの違いだけで区別している単語がけっこうあって、覚えるのに苦労する。
なぜ、どこがちがうかと考えてみると、どうやらuとaの発音体感のちがいが基礎にあるようだ。
すなわち、
u [Λ] は短母音だけあって、短時間で起こる単純な行為・様子を表す。
a [ae]は前寄りのしつこい感じの母音だけあって、やや長期的で複雑、派手、しばしば不快な感覚を表す。
以下、具体的にみてみよう。
◆flush, flash
flushは顔が赤くなったり、水が一気に流れること。
flashはピカッと光ること。
uは単純な変化。aはやや複雑で派手な様子。
◆crush, crash, clash
crush ぶつかること。have(get) a crush on him (彼にのぼせる)
crash ぶつかって壊れるときの音。
これもuのほうが単純。aのほうがやや複雑な過程で、イメージも派手。
clash も、音をたててカチっとかガチャンと鳴ることだが、壊れてしまうというニュアンスではない。
◆dump, damp
dumpはドンと捨てること。a dump track(ダンプカー)。
dampはジメ~と湿って不快な状態(形容詞)
uはすぐ終わる単純な行為。aのほうはしつこく不快という感覚が入っている。
◆rush, rash
rush はたんに速い動き。the rush hour(ラッシュアワー)
rash は一連の早まった(不快な)事実・行為。発疹という意味もある。
uは単純な動作。aのほうはやや長期的な事態で、不快という価値判断も入っている。
◆stuff, staff
stuffはフランス語起源で「物質」という意味から広く「モノ」を指す言葉。
staffは古英語で「支え」。そこから「部下」「職員」の意味に。
uは「モノ」。aは「ヒト」。さすがに、モノよりヒトのほうが複雑とみえる。
stuffとstaff はどちらもよく使う単語だから、使い分けは大切。
以上いずれも、意味の違いを発音体感(身体)で納得しておくのが覚えるときのコツといえそうだ。
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