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英語の基本日記

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英語関連の話題について書いています。英文記事の紹介とか、文法の話とか、使える英語フレーズなどです。ちょっと高度かもしれませんが、どうか気楽にお読みください。
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2018年3月の記事一覧

概念は感覚ではない そこに注意すれば無駄が減る

概念は感覚ではない そこに注意すれば無駄が減る

人間の感性的な身体体験へとさかのぼって、英語を感覚的に把握しようと主張する人がいる。

身体体験にさかのぼって英語が理解できるなら、そのほうがいいような気もしてくる。

だが、言語をつくる直接の規範は、感性ではなく概念である。

「コップ」とか「長さ」のように感性的な体験からきている概念も多いが、概念じたいは感性よりも抽象的で、感性を超えた認識である。

たとえば、「議事」とか「進化」とか「アンペ

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なぜ " whom" と言わなくなったか

なぜ " whom" と言わなくなったか

「whom は終わったか?  Is "whom" history?」という記事があったので、のぞきこんでみた。

http://www.economist.com/blogs/johnson/2012/10/grammar?spc=scode&spv=xm&ah=9d7f7ab945510a56fa6d37c30b6f1709

アメリカで4歳の女の子が、「ママはときどき whom って言うけど、

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鼻はひとつかふたつか どちらにするかは話し手が決める

鼻はひとつかふたつか どちらにするかは話し手が決める

「分配単数」と呼ばれる英語の現象があって、文法書には次のような例文が載っている。

① We smell with our noses.

② We smell with our nose.

どちらもありうる文だが、この例文をあげた文法書は、「一般的傾向としては①(複数形)が使われる」と述べるだけで、どうしてどちらもありうるのか、①と② の違いはなにか、まったく説明していない。語と語の関係を平面

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辞書に載っているのは意義。人が受け取る認識が意味。

辞書に載っているのは意義。人が受け取る認識が意味。

意義と意味。

よく似た言葉だが、意義は表現する側からみており、意味は表現を受け取る側からみている。

概念(社会的に共有されている普遍的な規範)に沿った表現、たとえば「おはよう」は、一般的な意義を伝える。

また、表現には人や場による特殊な面もある。私たちは、同じ「おはよう」でも、表情や言い方によってそのつど特殊な意義をつけ加えている。

他方、表現を受け取る側の認識は、一般的かつ特殊であるとと

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「受動態」は「されてある」 現在完了は「してある」

ある作家が講演で、「日本語は複合語が豊富なので、外国の人が習得するのは大変らしい」という話をしていた。

たとえば「咲く」だと、「咲き誇る」「咲き乱れる」「咲きこぼれる」「咲き損ねる」「咲き残る」のように、微妙な認識を表現する複合表現がいくつもある。

こうした表現は、認識のひだを表現できる日本語の華である。

英語の文法にも、複合表現がある。それを日本語の複合表現と対応させてみると、ちょっと面白

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現在完了がわからない?

現在完了がわからない?

何年か前、名古屋で中学校の英語教師の勉強会を傍聴したときのこと。

指導者の一人の白髪の老人が、すっくと立ち上がって、こういう発言をした。

「私は、英語を話すとき、現在完了を使ったことがありません。私には完了形というものがよくわからない。わからないものは使わない。それが誠実な態度だと思うからです」

この人は、記号論の本を出したことのある元大学教員で、その人が、「完了形がわからない」と宣言したこ

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なぜ通訳しようとするのだろう

なぜ通訳しようとするのだろう

松本道弘『新 give と get』(朝日出版社、2000年)を読みなおしている。

日本語⇔英語の表現ギャップが示す文化的な面白さ、「この日本語を英語でどういうか」を追求するときに味わえる知的飛躍の面白さが、同時通訳者・松本氏の情熱を支え、日本人読者の支持を得ていたことがわかる。

だが、今読むと、疑問もわいてくる。

プロの通訳になる人は少ない。多くの人にとって、「この日本語を英語でどう言うか

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それはドアではない

ドアのように見えるが、じつは壁に描いた絵。

そういうだまし絵を、どこかで見たことはないだろうか。

https://ameblo.jp/mobilegrande/entry-11772250724.html
      フランス製のだまし絵スクリーン

外国語たとえば英語を習得しようとするとき、日本では和訳とローマ字読みに頼る伝統がある。

じつは、和訳とローマ字読みは、壁のだまし

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言葉は道具だろうか

言葉は道具だろうか

「外国語は道具にすぎないのだから、細かいことは気にせず、どんどん話そう」という人がいる。

「通じればいい」という発想の一種で、それもひとつの考え方だと思う。

ただ、正確にいうと、「道具」と呼ぶにふさわしいのは、言語そのものというより、言語がつかう概念(辞書に載っている語彙)である。

人間にとって概念は、職人の材料庫であり、道具箱のようなもの。

材料であり道具である概念を使って、自分の意識を

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われわれの古くさい英語のもとは昔の翻訳文かも

われわれの古くさい英語のもとは昔の翻訳文かも

日本語的発想の、まわりくどい「英訳」をしてしまうことがある。

たとえば「散髪してもらう」は、"have one's hair cut" などと習うが、こういう日常的なことは、 "get a haircut " のようなストレートな言い方のほうが自然に聞こえることがある。(松本道弘『新・give と get』10頁)

確証はないが、こういうことはないだろうか。

「散髪してもらう」という日本語じ

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英文和訳は日本語人づくり

英文和訳は日本語人づくり

「ひたすら英文和訳を続ければ英語ができるようになる」と思っている人がときどきいる。

これは勘違いだが、それが勘違いである理由を説明するのは、案外むずかしい。

そこで、簡単な図を作ってみた。

   和文   →  日本語人
   ↑
   ~
   ↑
   英文   ⇆  英語人

「英文」から「和文」へと上向する縦のライン(↑)が、「英文和訳」を表す。英文を和訳すると、それがわかるのは日本

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和訳しても、それは英語ではない

英文和訳が英語習得の王道だという発想は、今も根強いようだ。

「和訳のほかにどんな方法があるの?」と思う人もいるかもしれない。

ここでは、一言だけ記しておきたい。

英文を和訳したものは、誰がわかるのか?

和訳したものがわかるのは、自分を含む日本人だけである。

ところが、英語がわかる、わかってもらえる、つまり「英語ができる」というのは、普通、日本語がわからない人とのあいだでのことである。

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なぜ英語を書くのはむずかしいか

漢文と英文は、ある意味でよく似ている。格変化よりも語順に頼って概念を組み合わせるからである。

それもあって、明治の日本人は、江戸時代の漢文訓読法を英語に適用した。それは即効性のある外国語理解法だった。

ところが、実体の抽象的な存在状態を表す a や -s や the は、日本語の構造に組み入れにくい。もとより、漢文にも冠詞はなかった。

そのため、英文を漢文訓読的に処理しようとしても、日本語に

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英語のツボは概念と発音

英語のツボは概念と発音

概念の運用には、二つの面がある。

○ 内容面   概念の内容を理解し、認識の内容に適切な概念を対応させる能力。概念を理解するということは、他の概念との結合を広げながら(ヨコの拡張)、上位の概念や下位の概念との関係を理解していくということである(タテの拡張)。

○ 形式面   個々の概念の内容と結びついているつづりや音声の表象を思い浮かべ、それらを連結させて、物質的存在(表現体)にする能力。

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