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関西旅先銭湯の話Part2

日曜日は、前からずっと行ってみたかった関西銭湯へ!土地勘が全くないので何も考えずに行きたいところを羅列したところ、ものすごい長距離だと判明。
(その後、いろんな人にどこの銭湯に行ったか話すと大体全員「すごい移動距離!」と驚かれた。)
運転手を務めてくださった皆様石鹸の中野さんに感謝。

一湯目: 都湯-ZEZE-さん(滋賀県大津市)

店名の「ZEZE」は、都湯さんがある場所が「膳所(ぜぜ)」と言う場所だから。関西って難読地名が多いなあと思うのは、私が関東在住で馴染みがないからでしょうか。膳所も読めなかったけど、奈良の「京終」と書いて「きょうばて」と読むの全然分からなかった!でも今「きょうばて」と入力して漢字変換したら普通に変換された。iPhoneすごい(iPhoneで書いてます)。

都湯さんは銭湯としては小さめのサイズなんだけど、地下水が自慢のお風呂屋さん。水風呂にライオンの水吐口があるんだけど、このライオンの色が何ともレトロな感じの色合いで好きだなあと思いました。

個人的愛でポイントは、縦に2列に並んだ洗い場の鏡が窓みたいなのと、男女の仕切りの上に風景画が空の雲とともに描かれているんだけど雲の形にダイカットになっていて、舞台装置みたいなところ。
サウナも3人くらいのスペースだけどきっちり熱くて、とてもいい匂いがしました。

都湯さんの釜場見学

都湯さんのすごいところはたくさんあるけど、そのひとつがすごいところがお風呂だけじゃないところ。洋服やオリジナルグッズを販売していて、これらがどれもめちゃくちゃ可愛い!!インバウンド観光客並みに爆買いしました。お財布の中身はインバウンド観光客並みではないので結果すっからかんに。でも後悔はしていない(キリッ)。他にも「都湯はなれ」というスペースがお店の近くにあって、火曜日にフードトラックが来たり、たくさんの素敵な仕掛けがぎっしり詰め込んであって宝箱みたいだなと思いました。京都駅からは3駅、11分で着くし、また絶対行きたいお風呂屋さんです。

二湯目: 御所宝湯さん(奈良県御所市)

続いて向かったのは奈良県御所市にある「御所宝湯(ごせたからゆ)」さん。難読地名が続く。

今回、旅の間車を出してくれて運転手までしてくださったのが、私が愛してやまない皆様石鹸を作っている会社、株式会社フェニックスの中野さんですが、そのフェニックスがあるのがこの御所市。御所宝湯さんは会社から最寄りの銭湯ということで、一緒にさまざまな取り組みをされているそうで、浴室にもフェニックスの商品が並んでいてニヤニヤしてしまいました。皆様石鹸の素敵なところはまた別の機会に書きます。

株式会社フェニックス。
車の中から写真撮ろうとしたら車を一時停止してくれた。優しい。

御所宝湯さんは、外観は宮造り。ロビーと脱衣所がダークな木目と電球色のあかりが印象的な、あたたかみを感じる雰囲気ですが、浴室は対照的に明るいタイルづかいが晴ればれした気持ちになる解放的な空間でした。浴槽横の壁一面に旅先銭湯5の紹介ページが貼ってあり、写真の中で気持ちよさそうに入浴するくぼんぼんを眺めながら本物のくぼんぼんとお湯につかるのは面白い体験でした。

御所宝湯さん入り口
レトロ感があるのにおしゃれなロビー

浴室の奥の扉の向こうには水風呂とサウナがあり、静かな空間でサウナを楽しむことができました。水風呂の水吐き口にいた鹿は「ジェ鹿(じぇしか)ちゃん」という名前。つぶらな瞳が愛くるしいです。

ロビーで瓶のコーヒー牛乳をいただきながら、販売しているグッズを眺めていましたが、アパレルもグッズも欲しくなるものばかりで、さっき都湯さんでお財布を空にしてきた身としては目を逸らすのに必死でした。PUBLIC BATHって書いてあるカレッジトレーナー可愛かったなあ…オンライン販売はしていないそうなので、行った時に買わないと後悔します。と、今まさに後悔している私がお伝えします。

旅先銭湯は御所宝湯さんでも買えます!

御所宝湯さんは前日に訪れた大和郡山市同様、昔ながらの素敵な木造建築が並ぶ素敵な雰囲気の街の中にあり、御所宝湯さんが手がけているおしゃれな宿泊施設も高級版(RITA御所まち)とカジュアル版(宿チャリンコ)とあって、街並みを歩きながらゆっくり観光が楽しめそうな場所でした。

宿チャリンコのフロント。落ち着く素敵な空間。

三湯目: 扇港湯さん(神戸市長田区)

この日の最後の銭湯は「高丸温泉」さんの予定でした。ここは、営業時間が極端に短く(16:00〜19:00)、しかも月水金が休みなので、「入れたらラッキー」くらいのとてもハードルが高い銭湯として巷で有名なんだそうです。素晴らしい銭湯と伺って楽しみにしていたのですが、時間的に閉店時間に間に合わない時間になってしまいました。これはひとえに私たちが無茶な希望を伝えてしまったからです(反省)。

結果として、目的地変更をし扇港湯さんに行くことに♨️アーケード商店街のはじっこにある遠慮がちな佇まいですが、裏腹にネオンがそこだけ明るく輝いていて、哀愁を感じる店構えです。映画のワンシーンになりそう。

ネオンが夜に映える
このアーケードのはしっこ
扇港湯さん全景。

入り口は番台形式。浴室は、入ってすぐの床に、人が体育座りしたらギリ入れるかな?くらいの幅で浴室奥の壁に向かって細長い浅めの浴槽がかまちつきで作られていますが、ここはつかる浴槽ではなく、湯桶でかけ湯をする専用の浴槽だそうです。事前に教えていただいていたので、うっかり入らなくてよかった。一番奥の壁には神戸の港の夜景がモザイクタイルで描かれており、その手前に浴槽が並んでいます。また、男湯と反対側の壁の方に水風呂とサウナが設置されています。

身体を洗ったあとサウナ手前の水風呂で水をかけ湯しようとしたら、水吐き口のところに砂時計が浮いていて、水にまかれてぐるぐるしていたので「誰か落としたのかな?」と拾い上げたら、横にいた常連さんに「それはそのままにしといてください!」と言われ、謝って慌てて元に戻しました。何かの儀式だったのでしょうか。理由に興味が湧いたけど、訊けずにそのまま退散。

浴槽のお湯は程よく熱く、気持ちのいいお風呂でした。先述の、かけ湯専用の浴槽のかまちの端っこに座ってモザイクタイル絵を眺めていたら、手前にくぼんぼんが座って同じように休憩していて、その周りに常連さんたちが身体を洗ったりお湯に浸かったり談笑したりしていて、その向こうに全てを包み込むようにモザイクタイル絵が広がっていた構図がとても美しかった。ずっと眺めていたい光景でした。

大満足で扇港湯をおいとまして、夢心地で新幹線に乗るのですが、実は扇港湯さんに自分の洗面用具を置き忘れたことに私が気づくのは帰宅した翌日近所の銭湯に行こうとした時です…。翌日は定休日だったので、翌々日扇港湯さんにお電話したところ確かに該当する洗面用具が脱衣所にあったとのこと。すぐには取りに行けない旨を伝えたら、次回私が行くまで預かってくれることになりました。また扇港湯さんにお邪魔する理由ができました(前向き)。前からそうなんですが、私は琴線に触れた銭湯で忘れ物をする癖があります。ある種のマーキング行動なのかもしれません(だめじゃん)。

大満足の関西ふろ旅でしたが、早くもまた関西含めいろんな場所のいろんなお風呂でお湯をいただきたい欲がムクムク大きくなっています。

今回もいいお湯いただきました♨️

都湯さん裏手の線路。旅情…

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