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なかなか一筋縄ではいかないくくり罠

ワイヤーぶち切られ後の経過

 前回、このエリアで猪を掛けたのが7月9日。残念ながらワイヤーが切られたことを確認したのが7月11日。掛けた場所は当然のように荒れてしまい、その後に体制を立て直し始めたのが7月18日。7月23日は見回りでは異常無し、8月1日の見回りでは2発空弾きというような状況だった。

8月1日、罠数を増やすと共に糠を使用

 このエリアの地主さんは非常に協力的な方で、罠を掛けていると大抵は様子見に来て頂ける。そしてこの日は、空弾きやらワイヤー切られてしまうやらの私がふがいない結果を見て「餌(糠)を撒いてみたらどうか」と声を掛けて頂いた。実は以前からたまに餌の話をされていて、「やったことが無いのでやり方がよく分からない」とやんわりと話を逸らしていたのだが、こうも獲れないと流石にお断りするのも申し訳ないので、ご好意に甘えて、罠を6カ所に増やすと共に5ヶ所に餌を撒くことした。 

 さて餌をどう撒いたら良いものか・・・

 以前ネット「小林式誘引捕獲」というものをみたことを思い出し、とりあえず罠を囲うように糠を撒いておくことにした、鹿ではなく猪だけども。

8月4日、センサーに反応有り・・・が・・

 設置から3日後、センサーに反応があったと連絡有り。反応は2ヶ所で共に餌を撒いた罠。フォローをお願いしている方が翌朝に現場に行って頂けるとのことだったので、否が応にも期待は膨らむ。
 そして翌朝、待ちに待った連絡が来た。前回ワイヤーを切られてしまった悔しい想いを一掃してくれる連絡に違いない!と思って、メッセージを見ると・・・

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 罠はご丁寧にも掘り返して頂いたうえ、横に避けて下さっていました、猪が・・。今回は踏み留めも使わず感度優先で設置したにも関わらず、罠を作動させることなく、横に避けていくとは何という賢さか・・・。
 考えるに撒いた餌の臭いを散々嗅いだついでに罠を発見したので、掘り返しておいたといったところだろうか。餌の撒きかたが分からなかったとはいえ、同時に3ヶ所でこれをやられたので結構凹んだ。

8月10日、別場所の罠に獲物が掛かっていたが・・

 罠を弄ばれた週末は、箱罠を設置すると共に掘り返されてしまった罠の再設置。反応のあった場所にはものの見事に掘り返された罠が3つ。撒いた餌はほぼ喰われてはいるもののまだ若干残っている状況ではあったが、濃厚な気配自体は変わらないので、罠は移動させず同位置で再設置し、その足で残りの3ヶ所の見回りへ向かった。
 もう一つの場所に到着すると、なんと罠が1つ反応している。ある程度慎重に現地には入ったが、獣の気配は無かったので空弾きか・・と思ったのだが何だか様子がおかしい。改めて辺りを良く見回してみると少し離れたところに罠に掛かったキョンの死骸があった。センサーのスイッチも入っていたのだが、どうやら上手く動作しなかったようだ。
 トレイルカメラを確認したところ、8月3日にヒットしていた。この罠は8月1日に空弾きを直して再設置したものなので、正味2日でキョンが掛かっていたということになる。今までなかなか掛からなかったキョンが何故すんなり掛かったのかが不思議で動画を何度か見直したところ、少し興味深い動作を確認出来た。キョン捕獲に今後活用出来る結果かもしれない。

8月11日、なんと猪もヒット

 罠再設置当日の深夜、センサーに反応有り。しかも餌と共に掘り返された罠。周囲に多少餌が残っていたこともあったので、また掘り返されたのかだろうと高を括っていたのだが、翌11日に見に行ってもらったところ、猪が掛かっていた。30kgクラスのオスだったので、どうやらカメラに頻繁に映っていた3頭のうちの1頭らしい。是非、現地に赴きたいところだったが残念ながらの二地域居住、しかも連休明け。とても現地にいけるような状況ではなく、捕獲解体はお願いすることとなった。

経過整理と考察

7月9日 猪ヒット

7月11日(週末) 現地確認もワイヤー切れらてトンズラされる

7月18日(週末) 罠新設及び再設置(合せて計4ヶ所)

7月23日(週末) 見回り(異常なし)

8月1日(週末) 見回り(2発空弾き)罠数を4基から6基に増やした。
↓       ※5ヶ所は周囲に餌(糠)撒き
8月3日 キョンヒット

8月4日 センサー反応(2ヶ所)、猪に3ヶ所の罠を掘り返される

8月10日 罠再設置
同深夜  猪ヒット

 今回のキョンと猪を掛けるまでのスパンは、7月18日からとすれば2週間~3週間程度なので、4月に猪を掛けた際のリカバリー期間よりかは大分短い期間で結果が出たように思う。コロナや長梅雨も前回のリカバリー期間に影響したとは考えているけれど、今回は次を考えながら行動したのがよい結果に繋がったと思いたい。
 餌撒き、踏み留めの有無などについては、良かったのか悪かったのかは今回は判断がついていない。猪やキョンの個体差もあるので、ケースバイケースで対応出来るスキルと経験値の積み重ねが今後も大切なのだろうとは思う。

イノシシ








 




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