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四谷シモン人形館 淡翁荘をめぐる旅

ふとしたきっかけで香川県坂出市に四谷シモンさんの人形館があるのを知り
JALのセール(片道6900円位お安い!)を利用して高松へ向かいました。
高松空港からバスで坂出駅へ(1200円)、すっかりシャッター商店街と化してしまった坂出商店街裏手に四谷シモン人形館淡翁荘(たんおうそう)があります。

左の洋館が四谷シモン人形館、右の日本家屋が小沢剛讃岐醤油画資料館

この人形館に存在する人形は球体関節人形と言われているもので人形の関節を強いゴムで締め付けるように結合してあり、それぞれの関節を動かして自由にポーズをとることができるような仕組みなっています。
これは一般的にはドールと呼ばれる人形で、密かな(?)趣味としてジャンルが確立されてはいるもののこのように一般に常設展示で公開されている場所は極めて少ないと思います。
日本ではホビー業界大手のボークスがドルフィーという独自のブランドで展開しており海外ドール(韓国メーカーが多数あり)と併存しています。
フィギュアの場合は「フィギュアを買ったとかポチッた」とか言うわけですがドールの場合「お迎えする」と言うのです、私も韓国のRaccoondollというメーカーから一体購入(もろもろで8万位かかった)したのだけど最初違和感しかなかった「お迎えする」という言葉は確かに正しいと実感するのでした。
フィギュアのように転売したりましてや廃棄するなんてとてもできないですよ。
さて、四谷シモン人形館は撮影自由(ただし性的な表現をSNSにアップするのはNG)なのでコンデジで夢中になって撮影しました。

「少女」2008年
「ナルシズム」1998年
「未来と過去のイブ」1973年

「男の人形」2000年
「天使ー瀧澤龍彦に捧ぐ」1993年
「木枠で出来た少女」2000年
「少女の人形」1960年代

人形たちは淡翁荘に昔から住んでいるように存在していて各部屋の扉をあけるとそこに人形たちが現れます。
とくに中年の男性をモデルとした人形は朽ちていく肉体そのものを表現しており印象に残りました。
この人形館とお隣の小沢剛讃岐醬油画資料館そして郷土博物館をめぐるスタンプラリーがあり非売品の四谷シモン人形館グッズが貰えます。
あと人形館のパンフレットは100円です、人形館の女性スタッフ2名が来場者ひとりひとりに対応してくれて心温まります。
人形館のあとは商店街にひっそりと存在する喫茶店薔薇屋へ

外観は普通なのに中はドーム状になっています。

ちょっと入るのに勇気がいるのだけど、入ってしまえばなんとも落ち着いた居心地のよい空間が広がっています、奥の柱時計がチクタクチクタクと時を刻みダンディとしかいいようがないマスターが注文を取りに来てくれます。
淡翁荘の続きとして思えない店内です。
翌日は高松市内瓦町駅下車の本屋ルヌガンガへ。

帰りの飛行機までの時間つぶしに入ったのだけど、書棚を見てびっくりしてしまった、とにかく本の密度が凄いです、マニアックな本が置いてあるというわけではけっしてないのだけど、思わず書棚の端から端まで見入ってしまう充実ぶり、そうこうしていると書店のとてもきさくな女性の方が話しかけてくださり、四谷シモン人形館に行ってきたことを伝えると即座に「四谷シモンさんの本ありますよ」と教えてくださり無事購入。店内のカフェスペースで紅茶を飲みながらまったりしていると。
お店に来られる方来られる方が皆さん店主や奥様(ご夫婦で運営されています)にお話しされるんです、といって騒々しいわけではなく静かに。
そうなんですここは行きつけの飲み屋じゃなく行きつけの本屋を目指して
営業されているのです。
横浜みたいに本屋消滅地域では想像だにしないスタイルに感銘を受けました。
こことほど近い映画館ソレイユとペアで訪れるのがお薦めです。

瓦町から空港までのバスは900円とちょっとお得でした。












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