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なんだか、頑張れって言いたくなかった。

今月から血液内科の病棟派遣へ転職。
1年ぶりの病棟。今のところ色々思い出すのに必死。
業務自体かなりの量、皆で毎日てんてこ舞い。
改まった学びもたくさん。
ここ1週間、緊張して過ごしたせいか、久しぶりに胃痛が続いていて、胃薬にお世話になっている。

先日、患者さんを看取った。
夜間に身の置き所がなく苦しがっていたようで、日中から麻薬の持続点滴が始まった。ほどなくして奥さんが見守る中でアイスを食べ、落ち着いて過ごしているように見えたのもつかの間。
苦しく体動が頻回になり、疼痛時指示を投与した。
高流量の酸素投与をしているにも関わらず、SPO2は徐々に下降していた。みるみる呼吸が弱くなったところで、娘さん・息子さんを呼ぶ。
2人が揃うまであと30分程。
先輩方が「あともう少しだから頑張って!」としきりに患者さんに声をかけていた。
私は展開についていけず、何も言えることはなかった。目の前の状況に心が痛すぎた。
最終的には、娘さん・息子さんも間に合ってお看取りできた。

振り返ってみて、引っかかり残るもやもや。
頑張れって……??
もやもやしすぎて家を飛び出し、気づけば全く知らないカフェにたどり着いていた。(笑)
派遣ナースもコミナスもしていない以前の私なら、なんとも思わずに一緒に声をかけていただろう。
心臓が動くうちに間に合ってもらいたいのもわかる。でも、ずっと治療を頑張ってきたであろう患者さんに「よく頑張りましたね」「もう頑張らなくていいですよ」と生きている間に伝えられたほうが本人にとってよかったんじゃないのかなと思った。
チームメンバーにも何も言えなかった…。
(初めて受け持った方で、どんな経過をたどって、どんな思いで入院生活を過ごされていたか見えなかったので。最期に娘さん・息子さんに見守られたいという思いがあったのなら、頑張れと声をかけるのがよかったのかもしれないけど。)
檀家さん訪問で7回忌のお参りに同行した影響もあるかもしれない。

急性期から終末期まで、いろんな患者さんと出会う中で、一人一人の心に触れる時間を大切にしながら最期まで寄り添っていけるだろうか。
寄り添う前に私の心身のほうがもたないかも。笑
またバーンアウトするかな。
まただめになったらどうしよう。
なんだか弱気になっちゃっているけど、派遣だからこそトライできることもたくさんあると思う。
寄り添い方だって、学べることたくさんあるんじゃないかな。
まずは3か月、めいっぱい学んで。今私にできることを精一杯やってみよ。

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