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アート合宿を終えて〜前編〜

これまでの人生でアートがお目見えすることはほとんどなかった。
一部のセンスのある人の特別な世界だと感じていたから。

会社員を辞め、3ヶ月。
これまでの私と変わってきている感覚は少なからずある。でもまだもう少し何かありそう。

自己表現がキーになるのではないかと、今回参加を決めた。
何人かの友人が過去に参加していて、ターニングポイントになったという話を聞いていて気にはなっていたし、今回友人の一人に強く勧めてもらったことも大きかった。(ストさん勧めてくれて本当にありがとう)

5日間の合宿でいろんな感情と出会い、そこに向き合うことができた。
明確に答えが見つかっているわけではないけれど、大切なエッセンスを捉えることができたので言葉にしておきたいと思う。
答えが見つかっていない。と書いたけれど、人生は移り変わっていくし、いつまで経っても明確な答えが出るものではないのだろうなとも思う。

読んでくれた方にも何か感じる部分があると良いなぁと思うけれど、ひとまず自分のために言葉にしておく。
文章量が多くなってしまったので、前編と後編に分けて。

 ・ ・ ・ 

|愛を渡し合うやりとり

1日目に大きな白と黒の紙に参加者全員でアートを描いた。

自分の種を描き、そこから枝葉を描き、植物のような生き物のようなものを育てていく。ある程度まで描いたら他の参加者とスイッチし、他者の描いた世界をさらに発展させていく。
自分だけだと描けなかった世界が広がっていき、「楽しい」という感情が芽生える。

次に、それぞれの種から育った植物の境界線を飛び越え、大きな一つの作品にしていく。
一枚の大きな絵はこんな感じになった。

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出来上がって自分が一番初めに描いたところを見てみると、想像より原型がわかる形だった。
それを見て、もっとやって欲しかったなぁという感情が湧いてきた。
その感覚が面白かった。

誰かと共に創る。
ひとりでは見られない景色を求めているのかもしれない。


そして2日目。
前日に描いた大きな絵を使い、コラージュ作品を作成。
それぞれ好きな箇所を破り、作品を作っていくのだけれど、他の人の箇所が欲しければ交換もあり。
友人が「ここ陽子さんぽい」と渡してくれて、私もその人っぽいところを探し、交換する。

わたしを認知してくれていること。
そしてわたしも友人を認知していて、愛を渡し合うようなやりとり。

そのプロセスがとても嬉しくて、他の友人とも愛の渡し合いをする。



わたしの手元には、私が描いた種のパーツもあったのだけれど、その一部を友人の一人に渡した。
最初はそれを破ることにとても抵抗感があった。
大事なものが壊れる感じがあったのかもしれない。

けれど、これを渡すことでどんなことが起こるのだろう?という好奇心が湧いてきて、思い切って真っ二つにして渡す。


渡してみるととても清々しく、豊かさを感じた。

外側から見るとなんてことのないやりとりかもしれないけれど、わたしの中ではとても豊かなやりとり。

お互いを認知し、愛を渡し合う。
そんなやりとりを望んでいるのかもしれない。


▼キーワード:共に創り、共に在る。

(完成したコラージュ作品はこちら。まだまだ置きにいっているなぁという感覚)

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|自分との戦い

2日目のプログラムでは、100枚の絵を描く「100枚ドローイング」があった。
このプロセスも面白い気づきがたくさん。


絵の具を使うとなんとなくそれっぽいものを描けてしまうのではと思い、クレヨンで描くことを勝手に課したり。
ちゃんとしたものを描こうとしている自分がいて、手が止まったり。
描けなくてだんだんやさぐれてきたり。
でも、50枚くらい描いたら「もう終わらせないと寝れない!」と追い込む自分がいたり。

常に内側で何かと戦う”自分”がいた。
そして、やさぐれを感じたときに「きたきた」とそのプロセスを待ち望んでいた自分も感じた。


プログラム時間内にひとまず描けるところまで描いたものを参加者同士で見せ合い、感じたことを伝え合う。
合宿の参加者のバックボーンはさまざまで、本業としてアートを描いている人もいる。
他の参加者の作品の素晴らしさ、それぞれの作品を見て渡す言葉の表現力の高さを目の当たりにして、とてもその場にいられないような苦しさが襲う。


それでも、その場から離れず、平気な顔をしてその場に居続ける。


「壁や痛みを乗り越えてこそ見える世界がある」
それこそが本物であると言うかのような、そして気持ちよさすら感じている感覚。これまでの成功体験に縛られているのかもしれない。痛みが麻薬のようにも。

痛みを感じてもなお、その場に居続けることは”強さ”であることは事実だと思うけれど、本当にその選択が必要なのか。

▼キーワード:痛みを乗り越える、他者の才能との比較

(100枚ドローイングの一部)

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後編に続く↓↓






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