なあなあ、姉の就活の話聞く?のB面
現在はパラレルワーカーとして、会社員と個人の仕事両方をしている姉の亜沙美さんですが、失敗の多い就活だったそうです。
就活でお悩みの方に勇気を持ってもらえるような、姉弟の就活失敗談をご紹介します。
(聞き手:シオン)
今回のエピソードを聴いて
シ:今回、このポッドキャストを聴いてみて思ったのが、"普通の"大学出身だった僕とはまったく違う姿勢で就活してたんだなぁということです。
「似合っとったらええやろ」「私ええやつやし」の精神で面接に向かえると、気が楽だろうなーって。
姉:いや、結構つらかったんやけど笑
シ:「私ええやつやし」って、めちゃめちゃ強いマインドっていうか。なんでもできるなぁって。
襟がついてるから、まあセーフか
シ:銀行の面接に落ちたっていうことでしたけど、そのときの写真ってありますか?
姉:たぶん、ある気がする笑
大学の入学式用に買ったスーツを就活で着たんよね。水色と茶色と白のストライプ。だから、すごいかわいい。こんなやつ。
シ:清涼感...!
姉:そう、清涼感ある。襟はついてるし。
シ:襟がついてるから、まあセーフか...
姉:しかも、スーツ黒だし。
弟:行武家というか、この姉弟はなぜか「フォーマル」のハードルがめちゃくちゃ低いよな笑
姉:そうそうそう。
姉:あ、これだこれだ!
シ:アフロじゃないですね。
姉:だって、これ大学の入学式やもん。
シ:確かに、爽やか。これで、ええやつなら...
姉:けどね、ダメだったっぽい。
シ:逆にあつしさんはどういう就活だったんですか?
斜に構えてたら就活乗り遅れた
弟:まず、大学は経営学部と、けっこう没個性な学部やったね。入学したときに特別やりたいことがなかったんよ。なんとなく自分の学力に合ってて、潰しがききそうなところっていう選び方で入った。
そのくせ生まれ持った天の邪鬼な性格が災いして、就活を早く始める人をちょっと斜に構えて見てたり。
一同:笑
弟:気づいたら完全に波に乗り遅れてて、有名な商社とか受けたら、当然バッタバッタと落ちる。
(「就活で苦しんでる写真ください」と依頼したら、この写真と共にこんなコメントが)
弟:最後の望みだった会社も落ちて、どうしようかなーってなってたときに、学生時代からバイトしてた翻訳会社から声がかかったんよ。
そのときも、他社に落ちたとは言わずに、「ずっと考えててー、やっぱりいいなーと思ったので、入れてもらえませんか?」って話をしたんよね。実際その会社の人たち好きやったし、むしろ二つ返事で入れてください!って感じやったけど。
シ:斜に構えてる笑
一同:笑
弟:結局は「バイトから社員にしてもらえませんか?」で僕の就活は幕を閉じました笑。
シ:早い時期から就活始めて、20社中2つくらい受かればいい、みたいなイメージが普通ありますけど、そういう就活ではなかったんですね。
姉:なんか2人とも一般的な就活を分かってないよね。私も10社も受けてないし、そもそも就活をナメてるというか笑
弟:ナメてる。間違いなくそう。根底には「大丈夫やろ笑」っていう変な自信があったんやろな。
シ:あー、「俺ええやつやし」みたいな。
弟:そのくせ結構折れやすくて、5社くらいで「あ、もうダメかも」ってなっちゃう。
姉:わかるわかる。私も一個も受からんかって、落ち込みすぎて、一回吐いたもん。
一同:笑
弟:おもしろいなって思ったのが、新卒の面接はめちゃくちゃ嫌いやけど、転職の面接はすごいラクやったなということ。
新卒のときは、自分の価値をちゃんと把握できてなくて、何を求められてるのか分かってなかった。
だけど、転職では自分の価値を提示しやすかったんよね。相手が求めてるものと自分ができることが合致してるかどうかを確認するだけやから、ラクやったんよ。
姉:確かに。私も今の会社に入るときのほうが、面接はめっちゃ気楽だったなあ。自分の力でやったことを話せば良いだけだったから。
シ:僕は新卒しか受けたことないからまだわからんなー。
姉:今受けたら、結構ラクかもよ。
シ:確かに。最近自分の考えを言語化してるんで、話しやすいかも。
まとめると、新卒の面接は難しくて、転職の面接は気がラクっていうことですね。
(次の質問を考えようとアンケート用紙に目をやると...)
(えっ)
(ああっ〜〜〜〜!!!)
姉:いや、私のこと笑えんやん。「行武さんはなんで茶色い靴履いてんの?」って言われとるやん笑
弟:やっぱ、別にええやろ...って笑
特に深い考えはなくて、大学の入学式のために買った革靴がそれで、スーツっぽい靴はそれしか持ってなくて。
姉:私いっしょにスーツ選んだよね。入学式のとき。
弟:そうそう。これスーツ用の靴やし、てか、そんな質問してるお前の靴も茶色やん、みたいな。
一同:笑
姉:シオンはちゃんとセオリー通り?
シ:ぼくはセオリー通りですよ。黒髪でリクルートスーツ着て。
姉:えらい笑
いや思ったよ、さすがに何かおかしいなって......
姉:これが学生時代の写真なんだけど、これわかんないかなーアフロ。
シ:葉加瀬太郎系のアフロっすね。
姉:そうそうそう、葉加瀬太郎系!
シ:パパイヤ鈴木じゃなくて笑
姉:あ、そうそうこれ!これ近い!
葉加瀬太郎 - Google 検索www.google.com
弟:いや、葉加瀬太郎やんこれは笑
姉:そう、これは葉加瀬太郎。
弟:本物やん笑 でもまあ確かにこんな感じやったね。結構細かめのパーマ。
姉:これで銀行の面接に行ったの。
シ:浮いてるなとか思わなかったんですか?
姉:思った思った!さすがに思った!さすがにあれ?ちょっとなんか様子がおかしいなって。
姉弟ともに就活をナメてる
シ:なんでFrancfrancを受けたんですか?
姉:普通にマイナビに載ってたんよね。もうフリーターを覚悟してた時期だったし、「へえ、雑貨屋さん、ええやん」みたいな。
一同:笑
姉:実は、エントリーした時に Francfranc は行ったことなかったんよね。ポッドキャストの中でも話したけど、父親が系列店に連れて行ってくれたのが最初。だから、きっかけはなんとなく。なんかかっこええやんみたいな。
シ:で、行ったら、社長と最終面談して、気が合ったみたいな。
姉:そうそう。『恋するマドリ』っていうFrancfrancがやってた映画の話をしたんよ。映画のプロモーションってインパクトあったし、見にいきましたって話をしたの。
映画の話ならできるから「ちなみに社長は、最近何をご覧になりましたか?」って聞いたら「オーシャンズ11」。
一同:笑
姉:ちょうど私も見た後だったから、「あのシーン良かったですよね」みたいな話をして終わったかな。
シ:あるあるですね。僕も新卒で受けた会社は社長との面談はフランクな質問が多かった感じですね。そういう気が合うかどうかで判断する社長が多いのかな。
姉:人間的に合うなーって思ったところに入んないと、怖いなって思った。優秀そうとか、受け答えしっかりしてるから、入れようっていう会社だったら、自分が潰れてたかもしれないなって思う。
姉:だから、総じて姉弟ともに就活をナメてるよね笑
弟:そうやね、そこは間違いなくある。
姉:でもなんとかなる。
恥ずかしい失敗談も、笑い話にして語ってくれる行武姉弟。
その中でも一番印象に残ったのは、しっかり準備して就活に望んだ僕とは全然違った就活を彼らがしていたことです。
就活当時の僕は「似合っとったらええやろ」「私ええやつやし」の精神を持っていませんでした。「大手就活サイトに載ってる品行方正な大学生しか認められない」と信じ込んていたくらいに。
だけど案外、就活をナメてる人もいるみたいですね笑
完璧を求めすぎて、面接後に頭が痛くなっていた当時の自分に、「お前はええやつやから、緊張しすぎなくてええんやで」と伝えてあげたいです。
失敗しても、笑って済ませればいいんだと思える、インタビューでした。
〈取材・文=シオン(@co13n)〉
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