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おフランスの成長戦略

10日間近い欧州大陸出張で、まだ時差ぼけ気味です。Brexit騒ぎの真っ最中なのに、どこか冷ややかというか他人事みたいな雰囲気はやや意外でしたが。EU本部の関係者らと一般市民との感覚に距離があるのかなあ・・・

さて、色々と成果があった今回の出張ですが、そのひとつが花の都パリ(現実は、犬糞の都、ですが)でフランスの企業、成長戦略に触れられたことです。キャプションの写真は、Station Fという広大なインキュベーターです。

ここは、インターネットプロバイダーとして大成功した人物が、2億5000万ユーロの私費を投じた、世界最大のインキュベーターセンターです。要は100%民営なのですが、そこはフランス。詳細な説明に現れた人物は愛想が良く、流暢な英語を話すENA出身の経済官僚でした。

つまり、民営ですがフランス政府が巧みに支援しているのです。長さ310メートルの元駅舎を改造した巨大な建物の中には、1160社ほどのスタートアップ企業が入居。洒落たカフェレストランも充実しています。新規資金調達も順調だ、ということです。

ただ、半分近くの企業が挫折しているのも事実。いわゆる多産多死になっています。

フランスは、かねてからFrench Techという成長戦略を国を挙げて進めています。Station Fは一見、民間主体でこの戦略とは無関係に見えますが、その実、深いところで(またスマートに。中国的方法とは違う見せ方)官民が協業しています。

日本の起業促進や成長戦略にも参考になるなあ、と感じています。

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