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QST!!

神田です。今回はQST見学記事の第2回を書きます!

前回の記事のリンク
https://note.com/ykohamalab/n/n8ca1e6b71cee

前回はフライホイール発電機についてご紹介しました。
次に発電された電気を制御するための電気棟を見学。ここで発電された交流の電気を直流に変換してマグネットに送ります。

QSTの核融合炉JT-60SAの開発は日欧の共同研究。よってイギリス、フランス、イタリアなどなどからやってきた装置がたくさん置いてあります。
スイッチングユニット。イタリア製。
白いのがスイッチ。スイッチを切るときはこの白いでっぱりがものすごい勢いで外れます。
緊急用絶縁スイッチ。先ほどのスイッチで電気が切れなかった場合、真鍮部分に入っている爆薬を爆破して(!)無理やり電気を遮断するそうです。見学時はメンテナンス中のため爆薬は入っていませんでした(当たり前)。
電流を一定に保つためのリアクトル。要するに巨大なコイルですね。
リアクトルのラベル。ちなみにスペイン製です。
全部で20個ぐらいあります。
電気棟の制御室はこんな感じでした。

次に、土屋先生のご紹介で超伝導材料の研究室にも伺いました。

これは物質の引張強度を試験する装置。液体ヘリウム温度まで試験できるらしい。写っている手の左側にあるのが治具で、この間に試験片を挟み(直径数センチで結構大きい)、ブチッとなるまで引っ張ります。パワフルですね。
超伝導線材のカットモデル。銅色をしている部分ではなくて、隙間の黒い部分が超伝導体になります。手の大きさと比べるとわかる通り、かなり太いです。直径7 cmくらい?
同じく線材のモデルですが、こちらは線を各パーツごとに分解したもの。たくさんのパーツを撚ったり組み合わせることで一つの線材を作っています。
サムネイルの写真。超伝導コイルの性能試験用の真空容器。核融合炉のコイルは数メートル四方の大きさになるので、真空容器も巨大です。地面にまだ半分埋まっています。

とまぁこんな感じでした。とても楽しかったです。途中まで(たぶん)広報の方と一緒に回っていたのですが、一生懸命写真を撮っていたら「アイドルの写真撮影会みたいだ」といわれました。いやいや私のオタク心が十分にくすぐられるすばらしい施設でしたよ。そして年甲斐もなくはしゃいでしまったあげく、帰りの車では爆睡してしまいました…(小濱先生運転ありがとうございました。)

さて次回の更新はどうなることやら。
噂によると小濱先生は今月フランスで出張実験しているそうなので、期待が大いに高まるところです。

先生、よろしくお願いしますね。

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