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2022.3月2日 T&T短編・5『キングを出し抜く』& 「K」

〈トミー&タペンスシリーズ〉短篇集『おしどり探偵』収録作品

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 短編の第5  『キングを出し抜く』の読書記録を、綴ります。

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若い夫婦の会話らしい、微笑ましいやりとりから、このお話が始まります。

若妻タペンスさん。こんな台詞を呟きます。
「男というものは ──とくに若い夫というものは── 浮気で、飲んだり踊ったりして夜更かしするのが好きなものだ。わたしはそう教え込まれて娘時代をすごしたものよ。(中略)
でもそんな幻想は消えたわ!
わたしの知り合いの妻たちはみんな、ダンスに行きたくてたまらないのに、夫がさっさと寝室用のスリッパに履き替えて九時半には寝てしまうって泣いてるのよ」

「でもそんな幻想は消えたわ!!!」

わかる。ものすごく、よくわかる。
私も、あの頃。そう感じていました。。。

遥か昔、まだタペンスさん同様新妻だった頃の話です。
「今日は、忘年会だから。晩飯は要らない」
そう言われ。
家人の帰りは、深夜0時を過ぎるだろうと予測し、浮かれていたところ…
何と、夜8時に家人が帰宅🏠️🚗💨
(はぁ?? 何で? 何時から何処でどんな忘年会したら、夜8時に帰宅出来るのよ? 意味わからん😥)
と。驚くとともに、深い溜め息を吐きましたもの。

国や時代を越えて、こういうのって、普遍的なものなんですねぇ。。😔

と、話がそれてしまいました🙇‍♀️💦

♠️

話題を短編に戻しまして。

新聞広告にあった「わたしはハート三枚で。十二回。スペードのエース。キングを出し抜く必要あり」
という文を読み、逢い引きの合図だろうと推測したおしどり探偵夫妻。
頼まれてもいないのに、何故か真相を探るため〈スペードのエース〉という刺激的なお店に向かうのです。

そんな晩、二人は、何と逢い引き現場目撃どころか、
殺人事件に遭遇してしまいます。

冗談みたいな始まりだったはずが、突如シリアスな展開に。
何と言っても、この短篇集では初の殺人事件なのですよ。

何となく、(人の死なないミステリで貫き通す短篇集なのかしら?) と 思わせておきながら
ここにきて、いきなりの殺人事件。

この切り替えの鮮やかさと唐突感がまた、クリスティ氏らしいですね。

本日の方眼編みは、「K」の文字にしました。

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King の K 👑 ですが

Kill , Knife の K 🗡️ でもあります。


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