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2021.4月27日 ミス・マープル長編・2『書斎の死体』 & 書斎の栞🔖📕

お待たせしました!
ミス・マープルシリーズ 長編作品第2番目『書斎の死体』読書記録です📕
久しぶりに再読しましたが、やはり素晴らしい作品ですね。

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"書斎の死体" って。現実世界ではなかなか無いシチュエーションでしょうが
探偵小説の世界では、《おきまりの素材》なのですね。
不謹慎な言い方かもしれませんが、何となく絵になるというか。
いかにもそれっぽいですし、文章としても舞台劇としても映画としても、読者・観客を物語に惹きつける力のある演出ということですよね。

敢えて。そのお決まりのパターンを踏襲しつつ、斬新な展開のミステリ小説を産み出すことに挑んだクリスティ氏の発想に、脱帽してしまいます。

死体が発見される舞台となったのは、ミス・マープルの書斎ではなく。
彼女の友人である、バントリー夫妻のお屋敷内にある書斎です。
書斎に突如現れた、金髪美女の死体。
かなりショッキングです。
もし私がバントリー夫人の立場だったら、卒倒してしばらくの間寝込んじゃうかも🐱

ところが、バントリー夫人は私とは違い、逞しかった!
すぐさま友人のミス・マープルに連絡し、真犯人探しと謎解きの手助けを依頼するのです。
素晴らしい判断力ですよね。

書き込みたい事は山ほどあるのですが。詳しく事件の内容について触れてしまうと、ネタバレになってしまいますので。
このくらいで控えることにしましょう。

そこで。Knit優香の読書記録らしく。
事件と直接は関係ない記述ですが、興味深い部分について記すこととします。 

長編作品第1作目『牧師館の殺人』のラストで
新しい生命が、ある夫人のお腹の中に宿っていることが判明するのですが。
この『書斎の死体』では
その時お腹の中にいた胎児が無事誕生して、可愛い赤ちゃんに成長している様子が描かれているのです♡
名前はデヴィッド。
男の子だったのですねぇ(*´꒳`*)

この赤ん坊のお母さんの台詞が秀逸なんですよ。
【「まあ、どうぞ、ミス・マープル。デヴィッドを見てくださいな!
この子ったら、後ろ向きのはいはいしかできなくて、ひどくむくれてるんです。
行きたい場所があるのに、やればやるほどあとずさって、石炭入れにぶつかってしまうのよ!」】

わかる!もの凄く、よく分かります(^◇^;)
赤ちゃんあるあるですなぁ。
何故か、後ろにはスイスイ行くのに、前に進むのは難しいのですよね。
そうじゃない赤ちゃんも、いらっしゃるでしょうが。

こういう台詞をサラッと作中に織り交ぜるところが、出産・育児の経験者であるアガサさんの得意技のひとつではないでしょうか。
非日常的な事件ものの中に、日常的で牧歌的なシーンをほんのひと匙加えることで
作品の魅力が増しているように感じます。

このデヴィッド君は、その後もミス・マープルシリーズの中で少しだけ登場しますので
その成長過程を追って見守るのも、このシリーズの楽しみ方の一つとして【有り】ですね♪

さて、本日の編み物作品は。
書斎と言えば本、本といえば栞📕🔖
ということで、レース編みの栞にしてみました。

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この読書記録の為に編んだ、新作です❄️

ミス・マープルシリーズ読書記録では、なるべく、新作の編み物作品を掲載していく予定にしております。

そのため、ポアロシリーズの時より
ゆるやかなスピードでの投稿となりますので
どうぞご了承くださいませ🌷





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