20200714 最近のハロプロについて思うこと

 ハロプロが独自路線を貫き始めたのは、Berryz工房も℃-uteもいなくなった後だと思う。まず、モーニング娘。'19がロックフェスで再評価されたのに加えて、新陳代謝がかなり進んだこと。カントリーガールズもこぶしファクトリーも解散、スマイレージ1期の和田彩花さんも2期もいなくなり、最早私が熱狂していたころのハロプロはなくなってしまったが、モー娘。プラチナ期にあったような、「技術を磨きに磨いて、評価してくれる人だけに向けたエンターテインメントをする」の勢いを感じる。大衆向け(黄金期、ももち&さゆ広報期)とコアなファン向け(プラチナ期)を繰り返して時代に合わせて大きくなっているのだと思う。生き物みたいだ。

 つばきファクトリーは「いい楽曲をもらうよね」とよく言われている。私は児玉雨子氏の歌詞が好きで、よく聞いている。そこに卓偉サウンドが入れば、それはもうエモいに決まっている。

 令和の『夏祭り』だと思う。こんなに滾る曲なのに、歌詞が甘酸っぱくいじらしい。こんな時期はとうに過ぎたおばさんでも当時を思い出して泣きそうだ。それをお年頃の彼女達に歌っていただくのは何とも言えず感慨深い。いい恋愛も悪い恋愛もたくさんしてほしい。

 作詞者は上と違うのだが、『意識高い乙女のジレンマ』の歌詞も好きだ。おばさんですら、わかるよ!めちゃくちゃわかる!っていう歌詞がある。「もしも一つだけ願いが叶うなら/私を二人にしてください/一人は映画へ/一人は図書館へ」もそうだ。なぜ女の子だけが二者択一を迫られるのだろう?という思いもあるが、まだ専業主婦/主夫率では男性が半分もいってないし、男性に出産機能を付与することもままならないからね。あと一世紀は仕方がないね。でも、自分のやりたいことしなよって言ってくれる人をパートナーにできるといいよね。
 「もしも一つだけ願いが叶うなら/人生を二回にしてください/一度は溺れたい/一度は飛び立ちたい」

 つんく♂氏の歌詞が好きだったので、今の委託型スタイルになるときは、ハロプロどうなっちゃうんだ~!?と思っていたけど、何ら違和感なくハロプロイズムが継承されていっている。つんく氏のどうとでも取れそうな(でも真意は伝わってしまう)すごい歌詞も継承されていくのかしら。

 全然ハロプロ関係ないですが、ハロプロファンだった指原さんの歌詞も後ろから刺せそうな歌詞でかなり好きです。
「(不幸になってほしいなんて思ってないよ、だから、)/幸せにはならないで」

 本当はこういう、タブーだったのに恋愛をしていた頃の指原さんを思わせる歌詞を書いてほしい。ベッキーが「『ふたりセゾン』が好きでずっと聞いている」とラジオで言っていたのも、当時の恋愛を思わせる発言だったので、すごく記憶に残っています。

 個人的には「どうしようもない、美しくもない、早く忘れた方が効率がいいのにできない」恋愛を当事者目線で語る楽曲が好きなので、最近のサラッとした音楽メインの青年バンドよりも、鬱屈した歌詞を歌う10代20代の女性アイドルの方をよく聞きます。ハロプロも昔ほどは恋愛恋愛しなくなってきて、働く私えらい!がんばれ!他の人の目線に負けるな!みたいな歌詞も多くなってきたんですが、そんな曲ばっかり歌ってきたはずのアンジュルムが突然歌ったこれが強烈でしたね。

 アンジュルムはメンバーの卒業と加入で新陳代謝が進むものの、みんな大人っぽいから、こういう重い恋愛の曲も合いますね。『魔女っ子メグちゃん』歌ってたかと思うと、『46億年LOVE』、『全然起き上がれないSunday』とくる。ずっとわくわくさせてくれ~~!って感じです。

 個人的には、ハロプロの皆さんにはアイドルだけどこっそり恋愛してほしい。時に恋愛にかまけたり(Berryz工房『世の中薔薇色』とか)失恋したり(モーニング娘。『Memory 青春の光』とか)、そして女の子を楽しんでなんぼだと思うんですよね、ハロプロ。


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