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阪急電車と僕

ご機嫌いかがでしょうか。Yukiです。

大阪梅田から京都、宝塚、箕面、神戸などに向けて走る阪急電車。関西ではお馴染みですし、有村浩さん作の小説「阪急電車」もベストセラーになって、映画化され、全国的にも名が知られる存在ではないでしょうか。

方や鉄道以外でも「宝塚歌劇団」「宝塚音楽学校」、京阪神エリアや博多、東京にも進出している「阪急百貨店」、不動産事業など鉄道に留まらないマルチな展開もあります。

僕の母方の実家が阪急千里線沿線にあり、帰省の度に「梅田の百貨店巡り→阪急に乗る」というのが恒例ルーティンでした。

そんな僕の阪急電車やその沿線の思い出と気になるアノ工事のことを綴ります。

扉のリズム

昭和から平成初期に製造された阪急電車の扉は他にない独特のリズムをしている。

開くとき→「プシューガー、ガチャンガチャン」

閉じるとき→「プシューガー、ガッチャンガチャン」

文字だけでは伝わらないのは承知である。詳しくはYouTubeを参考にしていただきたい。。(汗)

それでも、この扉のリズムは全国広しといえど、阪急とその譲渡車が走る能勢電鉄ぐらいだと思う。このリズムを聴くと「あー阪急乗ってるなぁ」と思うのだ。

たまに来る堺筋線

阪急千里線や京都線には大阪メトロ堺筋線の電車が乗り入れてくる。ステンレスボディに阪急と同じ茶色とアクセントのオレンジの帯を纏ったその姿は異彩を放つビジュアルだ。車内も木目調とゴールデンオリーブの座席のセットの阪急とは対照的な白い壁に茶色い座席、加えて、モーター音が僕の大好物の音色…「自己主張強すぎやろ」とツッコミたくなるぐらいの「ザ・大阪メトロ」の車両だ。

堺筋線に巡り合うと非常にラッキーな気分だった。阪急の車両に比べると何倍も嬉しかった。梅田に向かうことが大半なため、淡路で乗り換えるのだが、2種の車両に乗れて、より嬉しかった。

バイオリンみたいなモーター

昭和後期から平成初期にかけて製造された8300系電車。この車両のモーター音はバイオリンのような音を奏でている。とはいえ、一流というよりかは三流寄りで、「ドラえもん」の「しずかちゃん」ほどではないがうるさくない程度に下手なバイオリンと言ったところでしょうか。悪口かもしれませんが…(汗)ただ、それぐらいインパクトある音をしているというのを伝えたい。

この車両が来たときもテンションが上がる。このインパクトある音を聴くと興奮するし、これも阪急らしいなぁと思った小学生時代。

それから時が経ち、YouTubeを見ていると、名鉄や京急、京成グループなど同じモーターを採用している大手私鉄が多いという事実を知った。「へぇ〜」というリアクションで見ていたが、やっぱり阪急8300系の音のイメージは脳内データががっちり残っている。それだけ、衝撃があったのでしょう。

なんだか乗りたくなってきたなぁ。

変わりゆく淡路駅と周辺

大阪市の北東側、東淀川区にある淡路駅は千里線と京都線が交差し、北千里、大阪梅田、天六(天神橋筋六丁目)、京都の各方面への結節点となっている。また、駅前には下町風情の商店街があり、情緒と賑わいを見せる。

そんな淡路駅は大きな変革期を迎えている。淡路駅と周辺の3つの駅を高架にし、立体交差にする工事が行われていて、2024年度の完成を目指している。

そのうち、淡路駅は北千里、京都方面と大阪梅田、天六方面のホームが階ごとに別れる予定だ。東京の京急蒲田駅や京成青砥駅、愛知の名鉄太田川駅、東大阪の近鉄布施駅のような二層式の駅となる。

また、新幹線やJRおおさか東線を跨ぐこともあって、最大の高さは地上30m、10階建マンションに相当する高さとなる。

今の淡路駅は2号線〜5号線の4つの乗り場があって、2、3号線を京都、北千里方面が、4、5号線を大阪梅田、天六方面の列車が発着する。前後の線路は複雑怪奇な構造で千里線を中心に淡路駅手前で信号待ちする列車が度々発生する。実際、千里線に乗っていると、淡路駅手前で停車し、京都河原町に向かう特急を先に行かせるのはよくあることだ。

さらに、ひとたびダイヤが乱れれば列車のやりくりが難しく、列車の大渋滞も起きてしまう。それを解消するのがこの工事の目的の1つなのだ。

ファンにとってはこの線路が複雑に絡む姿はテンションが上がり、そこをゆっくり行く列車は良い風景になる。

ただ、ダイヤ作成やダイヤ乱れのことを考えるとこれが無くなるほうが現場から見ると楽だと思うし、スムーズに列車が動かせるほうが、乱れの回復も早くなると思う。

新幹線とJRの線路を乗り越える分、大変な工事になると思うが、完成するときを心待ちにしたい。

「下町にそびえ立つ要塞」になる新生淡路駅は果たしてどんな姿を見せてくれるのだろうか…

トイザらスでハッピー

千里線の終着北千里駅の1つ手前にあるのが、山田駅。大阪モノレールとの乗り換え駅で、駅前には「デュー阪急山田」というショッピングビルがあり、多くの人で賑わう。ちなみに大阪では「や↑まだ」と「や」にアクセントを置いて発音する。

祖母に会いに行ったとき、たまにこの駅で降りて、「デュー阪急山田」の「トイザらス」に連れて行ってもらった。そこで僕はプラレールやトミカをおねだりして買ってもらい、妹はリカちゃんなどをよく買ってもらっていた。さらにニンテンドーのゲームソフトもここでよく買ってもらっていた。

百貨店での付き添いはハッキリ言ってしんどかったが、ここに来れば気持ちはハッピー。ゲームで例えるとHPがフル回復のような気分だった。

たまに乗る神戸線特急

妹の大学進学に伴って、実家が神戸市須磨区に引越し、たまに大阪梅田から神戸三宮まで特急に乗ることがある。

大阪梅田〜神戸三宮は特急で最速約27分で結び、最高速度は115km/h。特に十三〜西宮北口は4駅連続通過で、カーブが少ない。最高速度で駆け抜け、沿線の風景の変わるスピードが早く感じる。
西宮北口から西半分は六甲山系の麓を走り、なるべくトンネルは作らないという建設当時の方針のため、カーブが連続する。それでも、加速が良いせいか、速く感じる。
新快速には遠く及ばないが320円という安さでスピード感の良さ。それでいて、見た目や車内がよく手入れされ、美しい。
ちょうどええ。(個人の感想ですが)

中津駅

大阪梅田駅の1つ隣にある中津駅。駅前には下町風情が残り、ターミナル駅の手前とは思えないぐらいの光景だ。
中津駅は阪急の駅の中でもちょっと個性的な特徴がある。
京都線、宝塚線、神戸線が並走する区間の途中にあるが、京都線だけはホームが存在していない。京都線は1番後に開業したため、ホームの用地が取れずこのような形のまま、現在まで続いてしまっている。京都線電車の路線図にも表記が無く、中津駅の存在を知らない沿線在住者もいるという。
もう1つは、ホームが狭い。両側の乗り場の点字ブロックは人1人分しかなく、恐怖感がある。黄色い点字ブロックまで下がっても、また別の点字ブロックを踏んでしまう。それぐらいの狭さだ。狭さ故に阪急神戸線、宝塚線の通過電車は減速を強いられる。逆に京都線はホームが無く、減速の必要が無いのため、大阪梅田駅〜十三間の「優等列車レース※」で京都線特急はここで一気に追い抜きにかかる。
京都線の乗車機会が多かった分なかなか、降りることができなかったが、大学時代に念願叶って降りることができた。狭くて、思ってた以上に恐怖感も感じる。通過電車が速度を落としてくれるだけありがたいが、やっぱりちょっと怖い。日本一では無いにせよ、十分怖い駅だったのが印象に残った。

※大阪梅田駅を昼間に発車する特急京都河原町行き、急行宝塚行き、特急新開地行きは同じ時刻に発車するようにしている。車内から見ていると横の列車とデッドヒートを繰り広げているように見えて、乗っているだけでワクワクが楽しめる名シーンだ。

これからも

いかがでしたでしょうか。
宇治市に住んでる現在では乗る機会が大幅に減っていますが、これからもたまぁに乗りに行きたいですし、あの「京とれいん雅洛※」も乗ってみたいです。
100年以上の長きにわたり、京阪神で愛され続ける阪急電車。美しく、気品があって、通勤の要として、これからも阪急らしく活躍してほしいですね。

※7000系電車を大改造した観光列車「京とれいん」シリーズ第2弾。和風の内装や畳製の座席、扇の外装デザイン、さらには枯山水の庭など京都らしさを強調している。土休日に大阪梅田〜京都河原町を結ぶ快速特急として活躍中。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。