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関西でドラゴンズを語る

ナイターの野球中継が予定されてないときなどに放送される『MBSベースボールパーク番外編』という番組がある。通常はスポーツアナウンサーと解説者で今季の「タイガース」あるいは「バファローズ」の振り返りや今後を占うなどトークしている。

そんな先日聴いていると、スポーツ担当近藤とおるアナと非スポーツ担当の亀井希生まれおアナの2人が登場という珍しい形態。この日は亀井さん主導で「中日ドラゴンズ」愛や今後の展望、注目選手を語るという関西のラジオとは思えない内容。

亀井さんは名古屋出身でメインを務めるラジオでも「関西アクセント」を交えてちょこちょこ地元愛を話していて、それに派生するような形がこの企画。過去にもやってるそうだが、関西ローカルで他地方、それも東海地方の球団を熱く語るのは聴いたことがない。

聴いてみると、亀井さんはいつもの「カミカミキャラ」とは真逆の饒舌さで、近藤さんもスポーツアナ故に上手く相槌して、アナウンサーらしく下調べしてきたのだろう。小学生が「ドラゴンズ」の自由研究をしたという話を持ち出した際には「大曽根(名古屋市)」「多治見(岐阜県)」「(JR)中央線」と言った地元ワードや愛知、岐阜の「ドラゴンズ」層の多さや三重が「近鉄時代」から「バファローズ」層が多いなど「東海人」ならではの感覚。選手ごとの評価も普段に比べれば亀井さんの「自由人」さがイキイキしている。

関西というと「タイガース」が熱狂的な支持で在阪局と神戸の「サンテレビ 」の中継は基本「タイガース」。周りの話もそれか時々「バファローズ」が出るぐらい。「ズムサタ」だと「ジャイアンツ推し」ではあるし、故郷の選手が活躍してるなどで紹介されたり、関西にいながら実はファンだという有名人がいたりするが、テレビ、ラジオで他地方の球団全部を語る隙なんてないに等しい。

「ドラゴンズ」に関しては高校の先輩にファンがいたし、「近江高校」からドラフトで入った選手もいたりする。地元の土地柄東海地方に隣接してるせいか意外に身近ではあるし、ラジオのダイヤルをグルグル回したら名古屋の「CBCラジオ」が聴こえてきたこともあった。それでも、名古屋のテレビは映らないし、在阪局は基本的に関西球団の話ばかり。近いようで遠い感覚。

それでも、地元愛溢れる亀井さんだからこそのこういう番組はアリだと思うし、「近江高校」出身の選手を取り上げてくれたとき、僕は興奮した。関西にいるとなかなか聴けない話だし、やっぱりアナウンサーだから好きを語るのが上手い。どんなジャンル、未知の世界であれ、好きを語るのを聴くのはサイコーだ。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。