茶屋街より市場よりオレンジの電車。
金沢駅にやってきた。金沢といえば、いろんな観光名所がある。
ひがし茶屋街、にし茶屋街
近江町市場
21世紀美術館
兼六園
でもこれらを僕はガン無視して、石川のローカル私鉄に乗り込む。
バスで
まずはバスに乗り込んで始発駅のある「野町」へ。
「北陸の小京都」という異名がある「金沢」。茶屋街の雰囲気だけでなく、繁華街も京都の四条河原町界隈を彷彿とさせる。言ってみればこれも「小京都」だと個人的には思ってしまう。
「野町」で降りて、少し歩く。
北陸鉄道/野町駅
北陸鉄道の野町駅にやってきた。石川線の金沢市内側起点だが、他の鉄道の接続は一切無く、ひっそりしている。支線の終点のよう。
この駅にもバス停があるが、金沢駅直通のバスはどうもなさそう。
北陸鉄道はICカードが使えない。JRなどの支援で導入事業者は増えているが、コスト面で厳しいところもあるのかも。さっき乗ったバスも同様で、「ご当地IC」オンリーだった。いくら観光客が多くても一歩踏み出せないのか。
北陸鉄道は「列車別改札」。発車10分前にホーム内、列車内に入れる仕組みだ。
北陸鉄道(ex東急)7000系
乗るのは「7000系」。東急電鉄で活躍した車両を譲り受けた。製造から半世紀以上、譲渡から30年経つ年代物だが、石川線ではよく見られる。「ステンレス電車」のパイオニアだけに丈夫さを今でも証明しているよう。
扇風機とともに荷棚の一部には後付けの冷房装置。本来バス向けだが、本格的なのをつけるとなると多額の費用がかかってしまう。それを抑えるために新型を製造することがあるが、なかなか難しいものだったりする。
丈夫な車体だが、走行しているとかなりの揺れ。つり革が荒ぶっている。ローカル線は継ぎ目が小さい上、電車が古いとこうなることは多い。70㎞/hで走ると特に大きくなる。
新西金沢駅
新西金沢駅はJR北陸線西金沢駅に隣接。唯一他の鉄道に乗り換えできる。ただ、接続は良かったりよくなかったりする。
額住宅前駅では「7700系」とすれ違う。電車の詳細はまた後ほど。
鶴来駅
30分ぐらいで終点鶴来駅に到着。
駅舎には古い鉄道部品がたくさん展示されている。かつては県内に広く路線網があったが、半分以上の路線が廃止された。
今はなき、加賀一の宮駅
鶴来からも加賀一の宮駅へ路線が延びていた。この駅は白山比咩神社への最寄り駅で大みそかから元旦にかけての深夜に臨時列車(終夜運転)が走っていたこともあった。しかし、2009年10月いっぱいで廃止された。
加賀一の宮駅は歴史的価値の高さで重要文化財に指定され大切に保存されている。どうせなら行ってみたかったが、徒歩1㎞はキツい。次はチャリンコは借りて、行ってみたい。
3分で折り返した1本を逃し、さっき行き違った電車に狙いを定める。
北陸鉄道7700系(ex京王井の頭線3000系)
「7700系」という電車。「京王井の頭線」で走っていた「3000系」を改造した。
7700系と浅野川線8000系
同じ北陸鉄道で金沢駅と内灘町を結ぶ浅野川線には同型「8000系」もいる。同じ見た目で形式が違うのは両線の架線電圧の違いによるものだ。(石川線→600V 浅野川線→1500V)
直通運転しないどころか、離れ小島になっていて、統一されていない。
7000系とは違ってドアボタンが設置されている。しかし、「閉」のボタンが無く、一度開いたら出発まで開きっぱなしとなる。
さっきと違うのは揺れ方もそう。7700系は揺れが少なく、吊り革もさほど揺れない。両形式とも同年代に造られた電車だが、1990年代改造の「7000系」と2006年改造の「7700系」ではガタが違う。たぶん、ここの差なのだろう。
音楽とともに約30分
戻ってきた
新西金沢駅で下車。金沢駅へはここで降りるのが早い。
西金沢からの金沢行き電車の時間が中途半端でバスでショートカット。このあとはちょっと背伸びして敦賀方面へ。
ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。