見出し画像

ホムカミとくるり@KBSホール

Homecomings(ホムカミ)のライブ「New Neighbors FOUR Wonʼt You Be My Neighbor? February.10, 2024 at Kyoto KBS Hall」に行ってきた。
「くるり」をゲストに迎えるツーマンライブ。いずれも京都で結成され、親交が深い2組。「くるり」はバンドで見るのが初めてだし、楽しみだ。

KBSホールがあるKBS京都本社

会場のKBSホール。「KBS京都」という放送局にある。いつも聴いている放送局内に直に入るのは初めて。ラジオが好きな僕にとっては「ラジオカー(ミニバン型の中継車)」を生で見れたのが嬉しかった。

くるり

はじめは「くるり」。ギターボーカルの岸田繁さん、ベースの佐藤征史まさしさん、他、ギター、ドラム、キーボードのサポートを迎えた編成だ。

CMで聴いて以来「くるり」の曲はいくつか知っているが、ごくわずか。ベストアルバム『くるりの20回転』を買って、ウォークマンに入れてはいるが、全てを聴ききれずにいた。予習不足が否めないが、気になったのは改めて聴いてみることに。

曲の合間には複数回ギターやベースを変えていた。見た感じだと3、4種類ぐらい。種類によって音の特性が異なるっていうのがあるから、かなりこだわる人なのだろうと思う。

『琥珀色の街、上海蟹の朝』ではHomecomingsのボーカル畳野彩加さんが登場。Homecomingsにはなかなかないアーバンチックな曲だけあって、新鮮だった。あとで原曲を聴きたくなった。

元はといえば、岸田さんが音楽界きっての鉄オタ。「タモリ倶楽部」への出演や京急電鉄のCMソング『赤い電車』高松琴平電気鉄道(ことでん)の発車メロディの制作やこれを『コトコトことでん』として楽曲化するなどしている。

とはいえ、ライブの岸田さんは完全にミュージシャンの顔だった。本来の姿を見てみるとやっぱりこういう人がすごい。これだけ長く続くバンドはどこかたくましさを感じ得ない。ユニコーンの奥田民生さんのときもそうだった。

Homecomings

次はHomecomings。

  • ギターボーカル畳野彩加さん

  • ギター福富優樹さん

  • ベース福田穂那美さん

  • ドラム石田成美さん

が登場する。

「くるり」のMCで岸田さんはHomecomingsについて「優しい、幸せな気持ちになれる、嫌な気持ちにならない」と評す。「何に例えて良いか分からない」という唯一無二の雰囲気も褒めていた。僕と同じことを考えていて非常に嬉しいし、そういうものに僕はハマりやすい。

基本的に派手な盛り上がりはない。フォークの雰囲気に福富さんが作り出す幻想的なギターの歪みと彩加さんの優しい声、穂那美さんと成美さんのコーラスとシンプルなリズムは心地いい。

途中では彩加さんが「大好きな曲です」と一言。「くるり」の『ハローグッバイ』をカバーした。何の曲やろとは思ったが、一発で「これホムカミちゃうな」と分かったのともしやと思い調べたらそうだった。普段はコーラスしない福富さんが「ハローグッバイ」をハモる姿は非常にレアだ。

アンコールでは、この日を持ってホムカミを卒業する成美さんについて福富さんが触れた。福富さんが

ドラムス石田成美!!

とコールして始まったのは『I WANT YOU BACK』。ドラムがカッコいいこの曲で最後の花道を飾った。

カーテンが開き、ステンドグラスが顔を出す。「KBSホール」の一番の特徴であり、かねてから存在は知っていた。これを隠していたのが粋がいい。初めての場所でこんな演出してくれるとは。

と、思いきや、アンコール2度目『HURTS』を披露。ここでは撮影OKとなった。


ホムカミは成美さんの卒業という節目、初めて見る「くるり」。京都で生まれたいずれのバンドも「優しい」という毛色は似ている。バンドもいろいろあれど「ホムカミ」の雰囲気のバンドはそうそう無い気がする。むしろ荒い方がほとんど。

この2つを見れた僕は岸田さんが言うように幸せな気持ちになれた。ホムカミ3人になってしまうのは名残惜しいが、今後の活躍は楽しみしかない。


ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。