チェアマウント実現のためにはマグネットスタンドがブレイクスルーだった

先日の椅子マウントについて、薙刀式の大岡氏のブログで取り上げていただきました。

クランプまでは思いついてたけど、
球体関節と磁石マウントは、
keyballが出てきて以来の発明だよなあ。

大岡俊彦の作品置き場

球体関節(アーム/自由雲台)の利用についてたいそうお褒めいただいているのに恐縮なのですが、実のところこれはそんなに新しいアイデアではないのです。

海外のコミュニティにおいては三脚マウントもチェアマウントも、一般的とまではいかなくても専用パーツが流通する程度には知られた設置方法。
私はただ、それを自分でも使ってみたかっただけ、というのが実際のところだったりします。

独自性と言える可能性があるとすれば、比較的に耐荷重の小さいマジックアームを選んだことくらいでしょうか。細かい調整のしやすさと角度の自由度を考えれば必然的な選択ではありますが。
それでもBen Vallack氏が同じような球体関節付きのクランプを使っていたから見つけられたようなものです。

さて。チェアマウントにカメラギアを使っているそのものズバリな例は無かったと思いますが、Split KBのtenting puckという、キーボードとカメラギアをつなぐパーツはあるので、カメラアクセサリを使うこと自体はcrkbd作った時から構想していました。ゴム足による角度調整には限界があり、テント/チルト角度を自由に変えられるように自由雲台やミニ三脚を使いたかったのです。

カメラアクセサリを使うとして、当初からぶち当たった問題はどうやって1/4ネジをキーボードに付けるか、というところでした。
当時は先述のtenting puckくらいしか選択肢が無くて、専用のボトムプレートを設計するか、少なくとも加工が必要だったために半ば諦めていました。(3DプリンターやCADが使えていたら、チェアマウントはもっと早く実現できたと思います)

そこに現れたのが理想の書斎づくり(@rshosai)氏の、マグネットというアイデア。
言うまでもなく、keyballユーザーを激増させたであろうこちらの動画で紹介されたものです。

マグネットがチェアマウント実現のブレイクスルーになったのは、1/4ネジのことを考える必要がなくなったからです。マグネット+スチールプレートは貼り付けるだけなので、専用プレートも後加工も不要。さらにクッションシールの足が付いてれば平置きや持ち歩きの邪魔にもならないというおまけ付き。

スチールプレートは安価なので、複数のキーボードを使い分けるのも簡単です。
crkbdやトラックボールにもプレートを付けて、色々試しています。

これもまたインターフェースの話なんですよね。キーボードとカメラアクセサリを繋ぐ手軽なインターフェースが発見されたことで、一気に実現が容易になりました。


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