今この瞬間を

乗り越えると言うよりかは
過ぎ去ってしまった日々
近くに新しいコンビニができるように
周りの景色だけが変わっていく
自分で巻いた種
明るい未来が咲くで無し
堕落した生活の足元に魚の目ができるよう
絵に描いたような自堕落で
この先の未来を描けずにいる
底辺の生活✖️高さ割る炭酸水でハイボール
迷惑かける目に余るアルコール自己嫌悪
二日酔いの朝に記憶と携帯を無くし
終着駅まで寝過ごせば
回想列車が肩をたたく
お前さんいい加減目を覚ましてくださいよ
金もだらしも無いこの僕が
へその緒が届く範囲で
もがきあがき
情けなさに熱を加えて今この歌を

乗り越えると言うよりかは
逃げ回った日々
得意なことは逃げることのはずなのに
苦手なことは逃げきれないこと
未完成のジグゾーパズル
最後の一つを見つけられないまま
この一曲にできないまま
諦めきれないまま
使い慣れていないからフォークより箸のほうがいいんだ
使い慣れていないから敬語よりタメ口がいいんだ
使い慣れていないからあなたとは運命の出会いとか奇跡の再会よりもこの腐れ縁を生かして今この歌を

乗り越えるというよりかは
悲しみに明け暮れた日々
夕焼け空車窓から見える団地の奥
重ね合わせるおばあちゃんの顔
感謝と弱さと後悔と反省
平静を装って昭和を抱だきしめた
あればある分だけ使うし
あればある分だけ飲むし
挙げ句の果てにはすっからかんになったとしても
タダで使えるちっぽけな脳みそを使って今この歌を

いつもと同じ空の上
二度は無い雲の形
光が届かぬ場所はあれど
月は欠けることは無し

過ぎ去ってしまった日々をを口惜しく思うよりかは今この瞬間を
限りある年月を有難く思うよりかは
今この瞬間を

どうしようもない言葉を並べて
救いようのない生き様を晒して
それでも今日を生きて出会えた喜びを噛み締めながらこの歌を