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失敗しても君の気持ちが伝われば間違いなんかじゃない【蓮ノ空感想文】

 活動記録104期2話後編を読みました。


スクールアイドルの原点

 まず、今回のストーリーからは外れますが、「Link!Like!ラブライブ!FIRST FAN BOOK」の綴理先輩SS「マリオネット・ソロコンサート」で描かれた、綴理先輩がスクールアイドルという不完全でも熱をもった芸術に焦がれたきっかけを思い出しました。孤独のマリオネットでさえも、心から声を上げて応援するきらめきが、そこにあったのです。

憧れを二度と失いたくなかったから


 その上で、憧れの姉の背中を失って、氷の上を滑るだけの存在になっていたさやかちゃんは、綴理先輩にはなれなかったけど、スケートリンクの上できらめきを取り戻して、綴理先輩に、隣の特等席へ座らせることが出来ました。

 みんなの期待に応える為に、たったひとりの舞台で「Runway」を歌い、気持ちを伝えられるスクールアイドルになることが出来ました。

憧れは間違いなんかじゃない

 そして、綴理先輩にまとわりついていた糸を断ち切る力を既に持っていて、そして憧れの背中を追いかけることは間違いではないことを、失敗したライブを通じてさやかちゃんに伝えた小鈴ちゃん。

 幸か不幸か、小鈴ちゃんは憧れを追いかけることはできるけど、他人になることは出来ない。他人になろうとしたら、胸の奥にある小鈴ちゃんが暴れ出して、他人になることを拒否する。

 でも、小鈴ちゃんは、憧れのスクールアイドルの過去を救った。一生現れることがないのではと思われた夕霧綴理の隣に立ち、彼女をスクールアイドルにした、村野さやかの原点が間違っていなかったことを、証明した。

失敗しない人より、ひたむきな人がカッコイイ

 今の世の中、誰もが失敗することに恐怖します。どこの誰が後ろ指を指して、自分だけの道を壊すか分からない。それだったら、他人の歩いた道をそのままなぞってもいいから、失敗したくないという人が、後を絶ちません。

 では、それが出来ない小鈴ちゃんは、要らない子なのか。そんな訳はありません。ひたむきでがむしゃらなんて、カッコ悪いと思う人たちは、まずやらない。スマートにやろうとする。

 だけど、実は、そっちの方が、カッコ悪い。失敗すると、もっとカッコ悪い。

 ひたむきでがむしゃらに頑張って、憧れの過去を救って、家族みんながすごいねって言ってくれて、泣いてみっしょん達成を伝えてくれた小鈴ちゃんが、いま、世界で一番、カッコイイ。

 ここまで書いている自分がカッコ悪い大人であることは自覚しています。が、既に初回ともう一度見返した2回目で、泣きました。

 徒町小鈴ちゃんには、すごい存在価値があると信じている。この気持ちは、これからもずっと、揺るぎません。


成功したいから、
成功した他人と同じことをしても、
そこにきみはいない。

失敗しても、
君の気持ちが伝われば、
君は間違いなく、
徒町小鈴というスクールアイドルだ。

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ここまで読んでいただいたみなさん、ありがとうございました。みなさんが楽しめるものを、気軽に楽しめますように。

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