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新しい全部過疎地36市町村を見ていく

2022年4月から、新たに過疎指定自治体が増えました。

22年度から自治体の全域または一部が過疎地域に指定されるのは、全国1718市町村(東京23区を除く)の51・5%にあたる885市町村。21年4月時点では820市町村だったが、新たに27道府県の計65市町村が指定されることになる。

朝日新聞デジタル

過疎自治体が、半数を超えたわけであり、個人的には相当大きなニュースだとは思うのですが、その後あまりニュースを賑わせることもなく、まぁ例の感染症のほか、XXライナだの、世界規模のニュースが目白押しであって、田舎のことになど目は向かないのかもしれませんが。個人的には、戦後の産業構造の変化と都市部への大規模な人口移動がここまで来たか的な感が強いです。
このままだと、確実に地方自治体は、サバイバル競争に入らされます。いやもう既に競争状態ではあるのは否定できません。
独断の塊でのもの言いですが、偏見は無いつもりですが、戦後中央政府は、都市部を中心にすべての政策を展開してきました。どうひいき目に見ても、地方自治を尊重し、産業や人口の適正な展開とインフラの整備をしてきたようには思えないのは私だけですか。限界集落とか消滅自治体とか、危機感を煽っておいて、地方の主要産業である1次産業の生産性を上げるように、手厚い振興をしてきましたか?
地方はもっと怒っていいんじゃないでしょうか。なんだか戦う相手を間違えている気もします。

何かと取り上げられる徳島県の「VS東京」ですが、単に「東京」という自治体を想定すると何か見誤るでしょう。東京的なもの、要は戦後に顕著となった都市部への集中という政策そのものに対するアンチテーゼだと考えると、腑に落ちることも多くあります。これ、少なくとも昭和40年代に言い出していたら、日本の姿ってもっと違っていたかもしれません。
「VS東京」って嫌いじゃないんです、この映像も含めて。地方は、「東京的なもの」それは満員電車とか人込みとか交通ラッシュとか、さらにはどんどん破壊していく昔の建物とか、そういう具体的なものも含みますが、戦後の中央志向の経済、文化、社会に対するものと、真剣に戦ってもいい気がします。少なくとも、中央に媚びることは無い。

新たに増える全部過疎地のデータをまとめてみました。2022年の3月にリリースした過疎地ポータルが、すでにデータが古びてしまったこともあり、まず国勢調査の確報値が出ましたし、さらに4月には多くの市町村で首長の選挙も行われましたので…。新たな36市町村のデータを追加するために、データを整理しておきます。

新たに増えた全部過疎

市町村コードと読み、人口総数、面積、人口密度、5年間の人口増減率、そして財政力指数をまとめたものです。出典は、公的データで、基本的にはE-statで公開されています。
公開データですから、たぶんなーんだと思うはずですが、こうやって一元にまとめたデータはネット上にはありませんよ。これだけでも4つ以上のデータベースを使ってまとめています。そもそも自治体の識別コードすら、国勢調査と総務省で公開されているマスターとは若干異なっていますし、国勢調査には自治体の読み仮名は入っていません。「まち」と「ちょう」の区別は、わりとどの自治体も厳しく指示してきます。ある町で学生とプレゼンテーションをしたときに、私が「まち」を「ちょう」と呼んでしまったおかげで、そのあとその自治体の町長に嫌味を言われて辟易したことがありましたが、まぁ名前間違えられたら嫌かもなーとも思います。
さらに財政力指数も別な出典です。基本データだけで、こうやってバラバラに分散しているので、それは見に行く側にとって敷居が高いなと思うわけです。省庁の縦割りでデータも作られており、それをまずは再編集しなければ、その町のことがよくわからないっていう状態なんです。

公式Webもそれぞれの自治体が独自に運営しており、公式動画チャンネルやらInstagramuやら、とにかくデータが乱雑に分散しているのが、過疎地が知名度がない理由なんだと思っています。
例えば、新たな過疎自治体36市町村の公式Webのリンクは以下です。これだけ集めると、やっと何かが見えてきませんか?

余談ですが、こんな多くのリンクを張れるっていうのは、noteってすごいサービスですよね。

富良野市 :

新篠津村 :

鹿部町 :

別海町 :

田舎館村 :

鶴田町 :

川崎町 :

松島町 :

大郷町 :

涌谷町 :

上山市 :

国見町 :

天栄村 :

会津坂下町 :

桜川市 :

河内町 :

高山村 :

ときがわ町 :

皆野町 :

長瀞町 :

九十九里町 :

加茂市 :

勝山市 :

立科町 :

甲良町 :

綾部市 :

豊能町 :

能勢町 :

市川町 :

高取町 :

広川町 :

美浜町 :

宿毛市 :

糸田町 :

東彼杵町 :

人吉市 :

サムネが出たり無かったり、意味不明な画像だったりします。ですので、単にリンクを貼っただけじゃ何もわかりません。
この後、それぞれの過疎自治体について、データをまとめていきます。

※Top画像は、徳島県海部郡海陽町、過疎自治体ですが、その中にある九尾という限界集落のメインストリートの写真です。この場所を「限界」とか呼んじゃうこと自体、中央の人々はこの国に愛情を持ってないんじゃないかと思ったりします。


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