Webとマーケティング 授業資料（５）
ソーシャルメディアについて
ソーシャルメディアとはどういうものですか？
なぜマーケテイングに、それが使えるのでしょうか。
これは、この授業で課題にアプローチする上で、非常に重要なポイントです。ソーシャルメディアの機能を使って、マーケティングを考えていくわけですので。
一般には、2008年から10年頃までを、ソーシャルメディア元年と呼んでいるようです。
日本では、2011年に東日本大震災が起こり、一気に一般化して行きます。
携帯電話などの移動体通信が、1995年の阪神淡路大震災を契機に一気にユーザ数が増加したのと同様に、災害という大きな出来事がトリガーになって、新たな情報サービスが市民に受け入れられて行ったわけです。
メジャーなソーシャルメディアには、時代により変化はありますが、今はFacebook、Twitter、Instagram、LINEなどがあります。
最新のユーザ数などは、以下に出ています。
そもそも、ソーシャルメディアとは、何でしょうか。
定義してもらえますか？
自分なりの捉え方があるとは思いますが、一つ考えて欲しいことがあります。
図を見てください。
これは「Social Media Landscape」と呼ばれる、ソーシャルメディアの全体像を示す図で、2018年と2015年のものです。
外枠にあるのは、それぞれの機能で、外側から内側に進むほど、ポピュラーになって行くといった構造になっています。
Publishing、Sharing、Messaging、Discussing、Collaborating、Networking
の６つで、知らないサービスも相当あります。
2015年の時点では、機能も4つほどでした。
Messaging、Collaborating、がまだ明確になっていなかったようです。
よく見ると、不思議に思えませんか？
Facebook、Twitter、Instagramなど、定番のサービス以外に、YouTube（動画）、Google（検索）、Xing（カラオケ）、Tinder（出会い系）、Wikipediaなど、雑多なサービスも、ソーシャルメディアとして扱われています。
なぜこれらも、ソーシャルメディアなのでしょうか。
昨年までの受講生の回答の例がこれです。
体言で説明されているものと、用言、動詞で説明付けているものに大きく分かれます。
例えば、提示する、コミュニティを作る、つながる、情報を追加できる、アカウントを持っている、交流できる、共有する、発信、収集できる、人と繋がれる…、
という機能を持った、
システム、媒体・メディア、ところ（場所）、あり方、ツール、コミュニティ、情報、（～している）もの、こと、社会的つながり、集合、アプリ、サイト…。
という感じでしょう。
これで全てのサービスを説明できますか？
この図を見てください。
今はおそらく違うものになっているとは思いますが、Facebookのトップページです。
この点と線で繋がっているものが、何を意味しているかは直観的に理解できると思います。
Facebook helps you connect and share with the people in your life.
とキャッチが書かれていますが、点は人を、線は人の繋がりを意味しています。
後程、詳しく説明しますが、点と線で表現されているものを、グラフ（Graph）と呼びます。
まず言葉を一つ覚えてください。
人と人との繋がりを、点と線のグラフ構造で表現したものを特に、「ソーシャルグラフ」と呼びます。
Facebookの創業者である、マークザッカーバーグの言葉をTwitter上に流しているBotに、以下のようなものがありました。
「友達との一連の繋がり」、それがソーシャルグラフです。
結論的に言えば、ソーシャルメディアとは…
人の繋がり（ソーシャルグラフ）を使う（作る）システム・サービス
のことと言えます。
もう一度、先ほどのランドスケープを見てください。
全て、何らかの形でソーシャルグラフを扱うので、ソーシャルメディアの範疇に入るということです。
ここで、課題をもう一つ出します。
課題１ではリサーチを行いますが、課題２では、提案、プランニングを行います。
課題２：
人の繋がりを使ったビジネス案を考えてください
ここで言う、「ビジネス案」とは、「使いみち」のような意味で、詳細な事業計画まで考える必要はありません。また「人の繋がりを使う」とは、恐らく３つほどありそうです。
1.それから何か価値のあるものを得る
2.それ自体を作る、拡げる、維持する、選別する、整理する等々
3.それを何かと統合する、組み込む
もちろん、その他の案も否定しません。
尚、期限はまだ先です。
ソーシャルグラフと言う言葉を提示しただけですので、その詳細はこれから解説して行きます。
それに合わせて、考えて行ってください。
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