[VRChat] VIVEトラッカー固定の事例集

はじめに

VIVEトラッカーとは、ひとつ12,731円(税込)でHTCから発売されている位置情報を認識するためのデバイスです。ベースステーションと組み合わせることで、位置や角度をトラッキングします。通常のVRキット(頭にHMD、両手にコントローラーの三点トラッキング)に加えて、腰、両足の三つを取り付けることで、VRChat内で頭、手足、腰が動くフルボディトラッキング(実際には六点トラッキング)、いわゆるフルトラを実現します。腰だけ追加した場合は四点トラッキングとして動作しますが、両足だけ追加した場合は正常に動作しません。

しかし、VIVEトラッカーは本来機材にねじ止めする事を前提としたデバイスなので、そのままでは身体に固定することができません。そのため、VRChatプレイヤー達はそれぞれ工夫を凝らしてトラッカーを装着しています。

本稿ではそういった事例を集めることで、フルトラ環境構築へのハードルを少しでも軽減することを目的としています。ツイッターで情報を公開してくれている皆様、ならびに情報提供をいただいたフレンドの皆様に感謝いたします。

本稿は以前公開していた記事を加筆修正したものであり、また、文中にあるAmazonで販売されている商品へのリンクには、noteが自動的に埋め込むnote自身のアソシエイトリンクが含まれています。



VIVEトラッカーの固定方法について

ネジ穴を使う場合
トラッカーの裏側(平らな面)中央にはカメラ用1/4インチネジ穴がひとつあり、これを活用すると良い
(1.27mmピッチ、ネジ長さ最大約6㎜)
その土台になる部分を何らかの方法で体側に固定する必要がある
ネジで固定したあと、紐で固定するなど重ね掛けも有効

-固定に便利なネジ

サンダルやベルトに空けた穴などにねじ止めしたい場合はこれが定番
ぐらつく場合は、紐やヘアゴムなどで補強すると良い

-カメラ用クイックマウント

少々高くて重いが、ワンタッチで着脱できるのが利点(商品リンクは参考)

-専用品

トラッカーストラップ等のワードで検索すると、トラッカーを装着するために制作されたベルトが販売されている
ベルクロのついたベルトにカメラ用ねじが埋め込まれた構造で、1セット1万円弱と少々値が張るが単体で完結する


ネジ穴を使わない場合
トラッカーの表側(スイッチがある方)には大きな突起が三つあり、ここに紐などを掛けるのも良い
ビニール紐や結束バンド、ヘアゴム等が選択肢になる
トラッカー表面にあるくぼみにはセンサーが仕込まれているので、なるべくそこを覆わないようにすること
体を動かしたときにトラッカーがぐらつくと、アバターの挙動もぐらついてしまうので、なるべくしっかり固定したい

-結束バンド
1本あたり150mm以上あると一本で一周できるので取り回しやすくなる
一本あたりの長さが足りない場合は結束バンドを数珠つなぎにする
100円ショップで手に入る



腰トラッカーの固定について

腰のあたりなら、前でも後ろでも横でも構わない
例えば、真後ろに固定すると椅子に座ったり仰向けになるのは難しいので、必要に応じてトラッカーを横や前に移動し、再キャリブレーションすると良い
真横は腕と干渉するので、やや斜めにずらすと良い
身体から数cm離すことで、トラッキングの安定性向上が期待できる

なんらかのベルト状の物
幅があるベルトであれば、体にフィットさせやすくトラッカーが揺れにくい
サバゲ用ベルト、工事用ベルト、骨盤ベルト、腰痛サポーター等がある
サバゲ用ベルトのようにモール対応だったり、骨盤ベルトのように穴がたくさん開いているものは、トラッカーを固定する方法がいろいろ考えられる
身体への装着がワンタッチバックルやベルクロ方式なら、着脱やウェストサイズの調整、トラッカーの位置変更がしやすい
一般的なベルトは幅が狭いため揺れ易いデメリットはあるものの、安価で入手性が高い

ベルトには手を加えない方法
アクションカメラ用クリップマウントを使い、普通に装着したベルトを挟んで固定する方法もある


腰トラッカー固定の事例集


腰:サバゲ用ベルトに曲げた針金ハンガーでトラッカーを浮かせて、ネジで固定する


腰:サバゲ用ベルトに梱包材浮かせて、結束バンドで固定


腰:サバゲ用ベルトとL字アングルで浮かせる


腰:サバゲ用ベルトにインチねじで浮かせつつ、ビニールタイで固定する

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サバゲ用ベルトに穴をあけて長いインチねじを通し、先端にトラッカーを取り付け、揺れないようにビニールタイで固定している


腰:サバゲ用ベルトにベースステーション固定金具を靴紐で固定

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使ってないベースステーション固定用金具を余った靴紐を使いサバゲ用ベルトに固定、先端にトラッカーを装着
身体の横にトラッカーが来るように装着している
ジャンプしたり、激しく動くと少々揺れるが、気にならない程度


腰:ゴム製骨盤ベルトに結束バンドで固定


腰:骨盤ベルト、厚紙を裏にあてて補強


腰:サポートベルト+自由雲台

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腰:腰痛サポートベルトにネジ穴をあけて固定

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(商品リンクは参考)


腰:穴あきベルトにカメラ用ねじで固定


腰:布ベルトにカメラ用ねじを埋め込む


腰:布ベルト+結束バンド


腰:ナイロンベルト+電気工事用のサポートベルト

普通のベルトに追加するタイプのベルト(商品リンクは参考)


腰:ベルクロ付きゴムバンド+定規+輪ゴム


腰:アクションカメラ用クリップマウント+雲台アダプタ

(商品リンクは参考)


腰:普通の革ベルト+紙コップ


腰:ナイロンベルト+3Dプリンタ製マウンタ



腰:普通の革ベルト+付属のマウンタ


腰:普通の革ベルト+樹脂ケース


腰:ナイロンベルト+自由雲台


腰:工事用ベルトにカメラ用クイックリリース


腰:骨盤ベルト+釣り竿ホルダー+OculusTouch

補足:Oculus Rift(Sではない旧モデル)は、コントローラーをひとつ追加することで腰トラとして活用することが可能


腰:100円ショップで売ってるワイヤーの石鹸台を腰にさしこむ



足トラッカーの固定について

トラッカーが足の甲で固定されると良い
トラッカーを足首やすねのあたりで固定する場合、足先の動きは制限される
サンダルや靴を使用する場合、騒音が問題になる場合もある
環境や活用内容を考慮のうえ、適切な方法を検討してほしい

サンダル
100円ショップで安価に調達可能で、着脱が容易
クロックスタイプはゆったりした作りのため激しい動きには不向きで、ソールが柔らかいことから片足立ちの難易度が高く、つま先が曲がらないのでつま先立ちも苦手
激しい動きをする場合は、サポーターやスニーカー等の選択肢に上がる

運動靴
着脱は少し手間でコストもかかり、畳の部屋には不向きだが、激しい動きにも安定感が期待できる

ベルトやサポーター
着脱は少し手間だが安価、身体にフィットするので激しい動きにも安定感が期待できる



足トラッカーの固定の事例集


足:クロックスタイプのサンダルにカメラねじで固定


足:クロックスタイプのサンダルにカメラねじに加え、PP紐、PPロープで固定

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足:クロックスタイプのサンダルに結束バンドで固定

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足:穴あきサンダルにカメラねじと紐で固定


足:スニーカーの靴紐をアレンジして固定


足:スニーカーにMETRIX アクションマウント PS-13A を使って固定

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2018年当時は500円程度だったが、2020年現在では1400円ほど


足:バレエシューズのような靴を使う(女性向け)


足:100均サポーターとヘアゴムで足の甲に固定


足:足首サポーターにベルクロテープで固定する

足首サポーターは、足首の可動が若干犠牲になるがしっかり固定されるうえ、素足に近いので足音が抑えらえる


足:ゴム入りベルクロバンドにカメラ用クイックマウントと結束バンドを併用


足:アクションカメラ用ヘッドストラップ+雲台アダプタ

(商品リンクは参考)


足/腕など:100均の足首サポーター+個人製作のトラッカーストラップ

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ベルクロストラップは、素肌に直接巻き付けると痛いので、靴下やサポーターなどで養生したうえで装着すると良い


バッテリーについて

トラッカーの内蔵バッテリーは、約4時間ほどの連続使用で切れる
それ以上の長時間稼働させたい場合は、休憩中や座っている間に充電するか、外部のバッテリーから給電させる必要がある
モバイルバッテリーからUSBケーブルで給電する事例が多い


腰にモバイルバッテリーをふたつ下げて給電する事例

3ポート20000mAhのバッテリーから各トラッカーに給電
2ポート10000mAhのバッテリーからコントローラーに給電


無線化したVIVE CEで10時間稼働を実現する事例

TPcastで無線化
バッテリーは腰のポーチとレッグポーチに収納
足トラはサポーターに結束バンドで固定

足トラ用バッテリーをリングフィットアドベンチャー用レッグバンドを使ってすねに装着するアイデア
レッグバンドは1100円(税込)+送料で入手可能で、サードパーティ製の互換品も存在する


足:クロックスタイプのサンダルにバッテリーを搭載する


その他

フローリングの場合、ソールの薄いサンダルで長時間プレイすると足が痛くなってしまうことがある
画像はサンダルに余っていたスニーカー用インソールを追加した例

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騒音の軽減や足の衝撃緩和のためには、場所が許せばヨガマットや、クッションフロアマットなどを敷いても良い
マットが敷いてあるエリア=自由に動いていいエリアの目安という効果も期待できる


以上








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