#49 人事を尽くして天命を待て

ベテランの先生がいらっしゃる中で、いくつかの教室を開業したての私が、気づいたことや思ったことなどを書いています。ひよっこの私が書くのはおこがましいとも思いましたが、恥ずかしくもありながら、どなたかの参考になればいいなと思って、記録がてら残しています。

昨日は、フリースクールで英語のレッスンをさせていただきました。

私は、英語教室を開催させていただいているのですが、普段は少人数(6人以下)で50分のクラスです。フリースクールでは、以下のように、だいぶ条件が違います。
・20人くらいだけど自由参加(興味を持たなかったら誰も聞かない)
・ABCに不慣れな子から帰国子女まで
・小学1年生から中学生までの異年齢
・時間は90分

自分が上手にできるかできないか分からないし、失敗するかもしれないと思うと怖い・・・のですが、何とかできるかもしれない。
そんなときは、エイヤッと依頼をお受けするようにしています。

緊張を味方につける心構えとは

いつも、初めてのときはドキドキ。
前回初めてのときには、本当に、心臓が胸から飛び出るんじゃないかと思うくらい緊張しました。
英語レッスンに限らず、去年、初めてコスメWSをしたときも、久しぶりのヨガレッスンも、もっと言ったら保護者会で初対面の人が多い中で自己紹介をするときも、オンライン勉強会で発言するときも、程度こそ違えど、緊張します。
でも、緊張しているようには見えないと言われることが多いです。

うっわー、ドキドキ・・・ということがあったら、息をのみながら、なかばそこに飛び込むようにして、その時間や内容の中に入っていきます。
緊張していること自体に注意をむけてしまうと(緊張しないようにしようとすることも含め)、スパイラルを描くようにしてさらに緊張が高まってしまうので、「緊張しているんだ」ということをそのまま受け入れます。

緊張したり興奮すると、私の場合は、自分の注意があっちに行きこっちに行き・・・となります緊張すると自分がどうなるか、客観的に自分を眺めて、知っておくといいです。そんな風になるので、緊張してきて、何も手につかなくなりそうになり、「やーめた」とあきらめたくなる前に、とにかく、自分自身をひきずるような思いで、「やるべきこと」にひとつひとつ集中するようにします。
考えるとうまくいかない(考えすぎたり、考えが暴走したり)ので、手を動かし、行動します。突飛なことからではなくて、小さなひとつひとつを確実に。

そうして、小さく動いていること自体が、緊張の緩和剤になってくれます。着実に準備している、これだけやったんだから大丈夫、と思えることが、自分の自信となり、支えとなってくれます。

レッスンの前準備

矛盾するようですが、レッスンというのは人ありき。最低限の準備だけしたら、そんなに内容の詳細まで決めずに臨みます。

昔、ヨガを教え始めたとき、ヨガの先生にレッスンをするときの心構えについてアドバイスを仰いだら、
「できる限り、準備をしないで臨みなさい」
と言われました。

目からウロコではありませんか?
普通、いいレッスンを提供しよう、参加者の方に満足してもらおうと思ったら、どうしたら満足してもらえそうか、何がいいか、事前にシミュレーションしたり準備をすればするほどいいように思いませんか。

そのとき、私はその先生を尊敬していたので、怖くて仕方なかったけれど、レッスンをする前に、あれこれ考えた後、内容をがっちり固めずに、本当に準備をしないで臨みました。

準備をしないでレッスンに臨む、の真意は?

レッスン内容をガチガチに組まないでレッスンに臨むと、その瞬間にフルに集中することになります。
生徒さんの今の状態は?
次の流れは?

ヨガなら、季節を取り入れると何をするといい?今日の天気と体調の関連は?その日の参加メンバーによって、どのポーズをするか、声のトーンを変えたりします。左脳優位な方ならアライメント(ポーズの正しい姿勢)を細かく言葉で伝えたり。精神的なリラックスを求めていそうなときには、あえて身体に負荷をかけてみたり(終わった後にポカンとリラックスできる)、ひとつのポーズのホールド時間を長くしてみたり、声のトーンをいつもよりゆっくり低めにして呼吸も長めに誘導したり。

英語だったら、生徒さんの集中力や今日のやる気によって、生徒さんの会話から広げる内容を変えたり、返す問いを変えたりします。今日は集中してると思える日には、大人ならちょっと難しめな問いかけをしてみたり、子どもなら、歌やチャンツをさらっと流してワークを多めにしてみたり。

こういった調整は、内容をがっちり固めてしまっていたらできないと思います。

レッスンアドリブまでの道のり 基礎さえおさえておけば

もちろん、初めからアドリブができるわけではありませんでした。
ヨガは、先生に上記のように言われたこともあって、教え始めたときから、いきなりno plan でその場を感じにいきましたが、その前には、受講生として長いことヨガレッスンを受けてきたり、模擬レッスンの経験はありました。

完璧になってから行動、ではない

日本人にありがちなのが、準備ができたらやる、ということです(以前似た記事を書いた気がしますが)。
それよりも、ある程度の経験や見通しがあれば、あまりリスクがないところでやってみちゃう。それがいいと思います。そのあとは、やってみて、それから経験から得たフィードバックを取り入れて、またやってみる

何かを教える、ということについて言えば、やりたいと言ってくれる人がいて、場所と時間さえ合えば、成立するのです。著作権や、健康被害に及んだりすることでなければ(ヨガ含めボディワークだと少し注意が必要かもしれませんが)、まずは知り合いからなど、小さく始めてみるのがいいと思います。

教え始めた最初の頃

ヨガだったら、ヨガを学んでいるときの経験がありました。
英語教室は、最初に本部で模擬レッスンを含む研修がありました。研修を何度か経て、レッスンがいざ始まってからは、自分が困らないように、下記のような準備をしていました。
・レッスンの流れを箇条書きで書いた上で、
・それぞれの項目についての詳細。想定問答(発語する問いかけの文章をメモ)、
・どこで何の教材を使うかのメモ(副教材のページ、CDのトラック番号など)
・どんなゲームやワークをするか。その手順を細かくメモ
・予定している宿題
など、何か月かの間、細かく書いてからレッスンに臨んでいました。きっと、そのメモさえ見れば、どんな人でもレッスンをできるだろう、というくらいのメモを書いていきました。原稿のようなものです。

毎回原稿を書いて臨んでいたレッスンですが、何かの拍子で、準備のための時間がとれなくなったときがありました。コピーなども含めて準備時間が2,30分しかない中で、レッスンに臨んだことがありました。その時、ざっと項目だけ書いたメモを作りレッスンしてみたら、案外できる!と気づきました。簡易なメモだけでも、レッスンできるようになっていたんですね。

そこから、英語も、ヨガレッスンと同じように、要点だけ準備しておき、生徒さんに合わせてアレンジするようになりました。
準備も、以前は原稿を詳細に作りこむことに時間を割いていましたが、今は、どちらかというと、レッスンのときに選べる選択肢を増やすための準備です。

緊張と、準備と

タイトルで、人事を尽くして天命を待てと書いたのは、準備を最低限していたら、あとは、うまくいくかどうかは自分の力が及ぶところではないと思うからなのです。
緊張しているときに、そう思うことにしています。そうすると、緊張で吐きそうになっているようなときでも「やることはやった」「あとはなるようになる」と感じられます。すると、直前まで準備を完璧にするために時間をかけるよりは、自分の心の状態を整えておくことや、子どもたちとコミュニケーションをとるようになりました。

今のようなスタイルになったことで、自分がその時間をどうにかコントロールしようとするのではなく、生徒さんが楽しく時間を過ごせるようにするにはどうしたらいいか、という視点に変わっているのかもしれません。

終わりに

ここまで、ヨガや英語のレッスンのことを書いてみました。やることやったら緊張しながらも、結果は天に預け、祈るような気持ちでレッスンに向かいます。

コスメづくりのWSは、まだその境地まで達していなくて、毎回忘れ物がないように準備してシミュレーションして、ここでこの話をしようと準備していって… という感じです。
このnoteを書くことも、肩の力を抜いてアレンジしながら… というところまで達していません。今のところは「とりあえず毎日何か書く!」というところで精いっぱいな感じです。言ってみたら、しがみついている、という感じでしょうか。とはいえ、少しずつ慣れてきたのか、毎日2時間かかっていたのが、だいたい1時間くらいで書けるようになってきました。時々短く書けるようにもなってきました(ほんとはもうちょっとライトなのが書けたらいいなと思うのですが、発想が広がり、なかなか収束しないんです。ライトな中にも、毎日示唆があるなというのが目指したいところです)。

やることやったら緊張しながらも、結果は天に預け、祈るような気持ちでレッスンに向かう、と書きましたが、つながるコスメもnoteを書くことも、必死の中にも、向かう方向は同じです。来てくださる方が楽しんでいただけるように、読んでくださる方に、少しでも何に立てたら…
そんな想いでいます。

今日は、昨日のレッスンで、直前にめちゃめちゃ緊張しながらも(毎回です)、とても楽しかったレッスンを経て、その心の動きを分解してみました。
緊張しながら、緊張に乗っかっちゃうような感じで、飛び込む。飛び込んだら、あとは、生徒さんたちの反応を感じながら、もう自分も楽しんじゃう!というような気持ちで、ミクロなところ(生徒さんたちを感じる)と、マクロなところ(広い視野を見て、残り時間とやりたい項目、達成したい目標などを考えながら、次にどんな風に展開していこうかを考える)を行ったり来たりしながら、レッスンしていました。

レッスンの機会をくださった、まあるい学校のうーじさんとたまちゃん、サポートしてくださった純くん、ワークに参加してくれた子どもたちに感謝です!

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それではまた明日!

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