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古い日記

かちっと音をたててクリックすると古い日記が次々に呼び出されてきて、それを随分いとおしげに読む自分を多少は馬鹿げてるようにも思うのだけれど、それはそれで確かにかつてそこにあったわたしで、わたしの濃密な思念で、たとえ芋虫の夢のようにどろどろで意味がなくても、少なくともわたしにとってはそれで十分なのに違いなく、そうして怪しげな点を繋いだ線の上を綱渡りみたいにゆらゆら揺れながら生きていくというのもちょっと楽しいのかもしれない。楽しくないのかもしれない。どっちでもいい。

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