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カオチャ 宮代に対しての雑念

ネタバレ含んでます。

遠い昔。というか今もですが、私は鬱になるゲームやプレイして後悔する(いい意味で)ゲーム、グロテスクな表現が多用されたゲームを探すのが趣味でした。

そんな時に出会ったのが、「少女の体が細切れでプレゼントボックスに入って画像」です。これは衝撃でした。グロゲーというとR18作品に多く、アダルトゲームというのはどうしてもセクシャルな場面が含まれるので手がだしづらかったので。

カオス~シリーズの「ニュージェネレーションの狂気」画像は私の中のでめちゃくちゃセンセーショナルを巻き起こし、とりあえずアニメ見るか!から始まり、「ゲームやって宮代拓留を幸せにせねば」まで突き進みました。

それが現在。

特典が謎のプレゼントボックスだった時点でラブの気配を感じつつ、前作カオスヘッドのやばさを知っていたので、グロでアンダーでグラウンドでかつサブカル的なゲームだろうと思って手を出したのです。アニメでも十分苦しみましたが、それ以上だった。

だってこれ、宮代拓留が「特別でないが誰かにとって特別な誰か」に成長していく物語だったんだもの。

誰でも持っている、「特別になりたい」事へのね、強い強い強い憧れ。それがもう強烈なんだ。己を情報強者と論じ、他者を情報弱者と切って捨てる。有象無象の中に埋もれたくはない。自分は特別だと信じていたい。それがオノエセリカというイマジナリーフレンドを生み出し、ニュージェネレーションの狂気の再来を導いたともいえます。いえますが、そもそもは300人委員会が画策していたことだったので、宮代拓留のせいではないのです。

けれど、色々な人間の死を経て成長し、家族という存在の大切さに気付けた宮代拓留が己のせいで、と責めるシーンは切なくて切なくて……

裏表のない性格の伊藤が、何故宮代の親友であったのか。有村、うき、香月や乃々、女性陣を引き付けた魅力はなんなのだろうかと考えると一重に彼の「弱さ」なのではないかと思います。

自分が特別な人間でありたい、というのは本当に誰でも持ちうる妄想です。超能力があったら…、自分が選ばれた何者かでそこらへんの有象無象より数段上の人間であったら。宮代拓留の過去を考えると、そう思ってしまうのも仕方がない。

ネグレクトという問題が彼の心に闇を作り続けている。

ということなのでしょうね。虐待の傷は一生消えないのかもしれません。親の興味を引きたい、こっちを見て欲しい、そんな気持ちが彼を「自分は特別な存在だ」と思わせた一因でしょう。

いやほんとに私、宮代拓留好きだわ。

多分プレイヤーはみんなそうでないかな。伊藤が入れ込むのもとてもよく分かる。

やっぱり志倉千代丸先生は最高だな。

そう思うのでした。

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